6825トン級の大型旅客船セウォル号はなぜ、こんなに速く沈没したのだろうか。また、大規模な救助チームが出動したにもかかわらず、いまだ安否不明の290人(17日午前9時30分現在)を救えないのか。韓国政府は、大きな衝撃によって船の下部が破損し、船体が傾いて沈没したと把握している。船体が急激に傾けば電力・電源が一度に切れて「デッドシップ(dead ship)」状態になり、大きな人命被害につながるというのが専門家たちの分析だ。
◆「周辺より水深浅く」=セウォル号の沈没について、さまざまな可能性が提起されているが、今のところ座礁した可能性が高い。だが最初に衝撃が発生してから、わずか15分でコントロール不能状態に陥ったことについては専門家たちでさえ意見が入り乱れている。
海軍のある専門家は「セウォル号は国内最大旅客船の1つであり、浸水しても浮力を維持して4~5時間浮いているのが一般的」としながら「しかし今回のようにすぐに沈没したのは、穴があいた部位(罷工部位)が思ったより大きかったために水が急激に入ってバランスを失った可能性がある」と明らかにした。さらに「2番目の可能性は、水が入ってきて船体下部の貨物室に載っていた自動車などが片方に傾き、あっという間に船体が横になった」と分析した。この場合、横にあるべき出入り口が上下になってしまい、乗客や生徒たちが外に出るのが困難になったということだ。
カン・ジェギョン京畿海難救助隊長は「6000トンを超える船が暗礁にぶつかれば、走行する慣性のためにしっかり立てず、ぶつかったまま引きずられていく。すると最高50メートルまでも船体が裂ける可能性がある」と説明した。船体の左側が突然傾いたという生存者の証言を総合してみると、暗礁にぶつかって船の左舷が大きく裂けてあっという間に浸水した可能性が大きい。救助されたカン・インファンさんは「ドーンとする音とともに左に(左舷) 60度ぐらい傾いて、水がどんどん入り始めると徐々に90度まで傾いて沈み始めた」と語った。また別の生存者は「前のほう(船首)から裂けるような音と響きがあった」と話した。総合してみると船の下部が長く裂けて船内の各部屋が浸水し続けながら船がコントロース不能状態に陥ったと見られる。船の片側の浮力がいち早く消失しながら急速に傾いたということだ。
海洋警察の関係者は「ここはもともと暗礁地域ではないが、潮の干満の差が大きい上に水深が浅く、これまでに把握されていない障害物(暗礁)があった可能性も考えられる」と話した。当時、波の高さは1メートルで風も秒速4~6メートル水準と気象状況は悪くなかった。海霧があったが可視距離は2カイリ(3705メートル)だった。船舶専門家たちは、第1次的な原因として爆発の可能性は非常に低いと伝えた。ソウル大学のパク・ヨンアン名誉教授(海洋学科)は「エンジン室に爆発物でも設置されていない限り、爆発の可能性は低い」と話した。爆発音がして煙や臭い、火を目撃したという証言もない。
<韓国旅客船沈没>浸水しても「船室待機」放送…救助現場に大人おらず(2)
【特集】韓国旅客船「セウォル」沈没事故
◆「周辺より水深浅く」=セウォル号の沈没について、さまざまな可能性が提起されているが、今のところ座礁した可能性が高い。だが最初に衝撃が発生してから、わずか15分でコントロール不能状態に陥ったことについては専門家たちでさえ意見が入り乱れている。
海軍のある専門家は「セウォル号は国内最大旅客船の1つであり、浸水しても浮力を維持して4~5時間浮いているのが一般的」としながら「しかし今回のようにすぐに沈没したのは、穴があいた部位(罷工部位)が思ったより大きかったために水が急激に入ってバランスを失った可能性がある」と明らかにした。さらに「2番目の可能性は、水が入ってきて船体下部の貨物室に載っていた自動車などが片方に傾き、あっという間に船体が横になった」と分析した。この場合、横にあるべき出入り口が上下になってしまい、乗客や生徒たちが外に出るのが困難になったということだ。
カン・ジェギョン京畿海難救助隊長は「6000トンを超える船が暗礁にぶつかれば、走行する慣性のためにしっかり立てず、ぶつかったまま引きずられていく。すると最高50メートルまでも船体が裂ける可能性がある」と説明した。船体の左側が突然傾いたという生存者の証言を総合してみると、暗礁にぶつかって船の左舷が大きく裂けてあっという間に浸水した可能性が大きい。救助されたカン・インファンさんは「ドーンとする音とともに左に(左舷) 60度ぐらい傾いて、水がどんどん入り始めると徐々に90度まで傾いて沈み始めた」と語った。また別の生存者は「前のほう(船首)から裂けるような音と響きがあった」と話した。総合してみると船の下部が長く裂けて船内の各部屋が浸水し続けながら船がコントロース不能状態に陥ったと見られる。船の片側の浮力がいち早く消失しながら急速に傾いたということだ。
海洋警察の関係者は「ここはもともと暗礁地域ではないが、潮の干満の差が大きい上に水深が浅く、これまでに把握されていない障害物(暗礁)があった可能性も考えられる」と話した。当時、波の高さは1メートルで風も秒速4~6メートル水準と気象状況は悪くなかった。海霧があったが可視距離は2カイリ(3705メートル)だった。船舶専門家たちは、第1次的な原因として爆発の可能性は非常に低いと伝えた。ソウル大学のパク・ヨンアン名誉教授(海洋学科)は「エンジン室に爆発物でも設置されていない限り、爆発の可能性は低い」と話した。爆発音がして煙や臭い、火を目撃したという証言もない。
<韓国旅客船沈没>浸水しても「船室待機」放送…救助現場に大人おらず(2)
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