新幹線の掃除前に乗客にあいさつするテッセイの職員。
米ハーバード大経営大学院の教材への収録が決まるほど有名になったのは、単に清掃の速さのためだけではない。「掃除のおじさん、おばさんではなく、乗客に“旅の思い出”を売るトータルサービスマン」という職員の情熱のおかげだ。
しかし清掃場面自体も立派なものだった。「座席と前の網のゴミを床に落とす-座席を出発方向に回す-テーブルを開いて拭く-ブラインドを開ける-通路に集めたゴミを掃く→窓枠の汚物を除去する-乗客の忘れ物をチェックする-汚れた座席カバーを交換する」。
チームワークと熟練度が抜群だが、この全過程を7分以内に終わらせるうえで、もう一つ秘密がある。乗客が席にゴミをほとんど残さないことだ。ゴミ箱に捨てたり、下車する際にテッセイの職員が持って立っているビニール袋の中に捨てるため、ゴミの絶対量が大きく減る。「7分間の奇跡」の助演はまさに日本の乗客だ。
この記事を読んで…