いま韓国社会は低い出生率と寿命伸張のため、世界で最も速いペースの高齢化を経験している。韓国は65歳以上の高齢者の比率が人口全体の7%以上である高齢化社会を1994年に迎え、2018年には高齢社会(比率14%)、2026年には超高齢社会(比率20%)に入る見込みだ。
高齢化が進んでいるが、韓国国民の老後の準備は十分でない。統計庁によると、高齢者世帯の相対貧困率は49.3%と、経済協力開発機構(OECD)平均(12.8%)の4倍にのぼる。相対貧困率とは、中位所得の半分にならない所得世帯の比率をいう。高齢者に月20万ウォン(約2万円)を支給する基礎年金制度の導入をめぐる最近の論争は、老後生活に対する心配を表している。
OECDによると、韓国の高齢化指数(65歳以上/14歳未満)は2050年に、ドイツ(258.4%)や日本(337.5%)より高い429.3%になると予想されている。核家族化と共同体意識の低下で伝統的な家族単位の扶養システムが弱まる状況で、現在、引退を控えた世代は子どもや親せきの支援を期待するのも難しいのが実情だ。特にベビーブーマー世代はかつて親の扶養を当然視したが、今後、子ども世代には、いわゆる“子ども保険”を通じた扶養を期待しにくい状況となっている。おそらくベビーブーマー世代は親孝行をしなければならない最後の世代であり、親孝行を受けられない最初の世代になるのではないかと考えられる。一人暮らしの高齢者の孤独死問題はもう他国の話ではない世の中だ。
老後の準備が十分でない状態で迎える高齢化は、個人だけでなく国にも非常に不幸な要素だ。個人と家計が高齢化リスクに大きく露出する場合、国家の潜在成長力も低下する恐れがある。急速な高齢化に対応できるよう老後所得保障体系システムの構築が必要だ。
世界各国は老後生活を保障するための商品として年金制度を運営し、多くの国が公的年金と私的年金を混用して運営している。韓国の老後年金も国民年金に代表される公的年金と退職年金・個人年金のような私的年金に分けられる。OECDは公的年金と私的年金を合わせた老後年金が過去の所得の70-80%になるよう勧告するが、韓国の所得代替率は約50%だ。韓国の個人年金加入率は15.7%と、米国(25%)やドイツ(30%)に比べて低い。経済活動人口のうち約30%は個人年金に全く加入せず、特に引退段階に入った60代の加入率は5.7%にすぎないのが実情だ。
【コラム】“子ども保険”? とんでもない=韓国(2)
高齢化が進んでいるが、韓国国民の老後の準備は十分でない。統計庁によると、高齢者世帯の相対貧困率は49.3%と、経済協力開発機構(OECD)平均(12.8%)の4倍にのぼる。相対貧困率とは、中位所得の半分にならない所得世帯の比率をいう。高齢者に月20万ウォン(約2万円)を支給する基礎年金制度の導入をめぐる最近の論争は、老後生活に対する心配を表している。
OECDによると、韓国の高齢化指数(65歳以上/14歳未満)は2050年に、ドイツ(258.4%)や日本(337.5%)より高い429.3%になると予想されている。核家族化と共同体意識の低下で伝統的な家族単位の扶養システムが弱まる状況で、現在、引退を控えた世代は子どもや親せきの支援を期待するのも難しいのが実情だ。特にベビーブーマー世代はかつて親の扶養を当然視したが、今後、子ども世代には、いわゆる“子ども保険”を通じた扶養を期待しにくい状況となっている。おそらくベビーブーマー世代は親孝行をしなければならない最後の世代であり、親孝行を受けられない最初の世代になるのではないかと考えられる。一人暮らしの高齢者の孤独死問題はもう他国の話ではない世の中だ。
老後の準備が十分でない状態で迎える高齢化は、個人だけでなく国にも非常に不幸な要素だ。個人と家計が高齢化リスクに大きく露出する場合、国家の潜在成長力も低下する恐れがある。急速な高齢化に対応できるよう老後所得保障体系システムの構築が必要だ。
世界各国は老後生活を保障するための商品として年金制度を運営し、多くの国が公的年金と私的年金を混用して運営している。韓国の老後年金も国民年金に代表される公的年金と退職年金・個人年金のような私的年金に分けられる。OECDは公的年金と私的年金を合わせた老後年金が過去の所得の70-80%になるよう勧告するが、韓国の所得代替率は約50%だ。韓国の個人年金加入率は15.7%と、米国(25%)やドイツ(30%)に比べて低い。経済活動人口のうち約30%は個人年金に全く加入せず、特に引退段階に入った60代の加入率は5.7%にすぎないのが実情だ。
【コラム】“子ども保険”? とんでもない=韓国(2)
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