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並行輸入業者集まった日本AACDでは…高価装備で「コピー商品鑑別」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

日本流通自主管理協会(AACD)の大谷規世事務局長が厳格な審査を経た正会員にだけ付与する「安心の証票」ポスターを紹介している。

変わった事務室だ。エレベーターから降りるとすぐに内線案内電話1台がぽつんと置かれているだけで、鍵で開けて入ることになっている3つの白いドアには何の案内板もついていなかった。全てセキュリティーのためだ。

「事務室の中には絶対に入れません。写真もだめです。数値や基準を記事の中で詳しく描写してもいけません」。

日本流通自主管理協会(AACD)の責任者である大谷規世・事務局長は先月25日、東京千代田区にある協会会議室で中央日報との単独インタビュー中にも何度も「秘密保持」を強調した。AACDは日本の主な並行輸入業者が集まった民間団体だ。こんなところで「厳重保安」とは。


それはAACDの主な活動が「コピー商品の鑑別」であるためだ。閉ざされたドアの向こう側では、専門家たちが数多くの正規商品とコピー商品を積み上げて分析作業中だ。124の加盟会社から判別依頼をしてくる商品も積まれている。大谷事務局長は「法的には、該当ブランドだけがコピーと本物の有無を言える」として「AACDは、コピーと疑われる商品を『基準外商品』に規定して加盟会社では取り扱わない」と話した。彼女は「基準外商品」を探し出すノウハウが公開されると、かえって「本当と同じコピー」を量産できるため、セキュリティーには格別に注意すると説明した。大谷局長は「安いコピー商品が横行すれば、並行輸入市場がまともに形成されることはできない」として「AACDが1998年に設立された背景も『偽プラダ事件』で並行輸入市場の根幹が揺らいだため」と強調した。

--政府の支援なしで、業者だけで協会が構成されたのか。

「そうだ。当時、主な24社が自己救済策として協会を作った。輸入した物がコピー商品なのか判別するために色々な会社の知恵を結集しなければならなかった。加盟会社は必ず『基準内商品』だけを売って市場を健全化すると誓約している」

--どのようにしてコピー商品を見分けるのか。

「主な23ブランドの場合、各50ページ程度の『AACDマニュアル』がある。マニュアルは加盟会社に1部ずつだけ配布して、保管場所などを協会に申告しなければならない。協会で加盟会社の職員を対象に研修を実施して試験を受けて選ぶ『判定士』も169人輩出した。合格率が20%前後と厳格だ。判定士を教育するAACDの専門家が新しいブランドや判定が難しい製品を常に検査している」

大谷局長がマニュアルを見せてくれた。ジッパー・ボタンなど製品の隅々の特徴が写真と共に詳細に記されていた。分析機器も利用する。金属分析器、コンピュータとつなげて200倍程度に拡大して見ることができる顕微鏡など、それぞれ600万円という高価な機械だ。何度も頼んで金属分析器を利用した検査を直接見ることができた。速度測定機のような携帯用機械を持ってAACDの専門家がインタビュー場所にきた。ロレックス時計に当ててバーコードをとるように機械を当てるとすぐに「ピーッ」という音と共に10.4秒後に分析結果が領収書のように出てきた。鉄・マンガン・クロムなどのさまざまな成分の比率が表示された。「正規商品ですね。すべての成分がロレックスと一致します」。

--金属でないハンドバッグなどは、どのように判別するのか。

「ジッパーなども分析する。顕微鏡では糸の間隔だけでなく、深さまでも1000分の1ミリ単位で区別できる。何よりも毎日無数の正規商品とコピー商品を直接見て検査しながら見識を育てる。正規商品を購入するのに大企業の会社員の年俸ぐらい使ったりもする」。

--韓国の並行輸入市場活性化のために助言をするならば。

「AACDが定着したのは大企業が参加したためだ。また日本は91年に『流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針』(第3並行輸入の不当阻害など)が施行されて、ブランド本社が原則的に並行輸入製品の修理を拒絶できなくなった。最も重要なのは消費者の信頼を得ることだ。100%正規商品を差し上げるという心がけが重要だ」

--並行輸入のために輸入物価が下がったのか。

「並行輸入市場がなかったとすれば輸入製品価格はもっと高かっただろう。並行輸入業者は、正式輸入業者とは違い利益率を低くしたりするなどの方法で自由に価格を設定できるので競争になる」



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