#1.4日午後6時、ラオスの首都ビエンチャン市内のメコン川西側の堤防。一日の日課を終えた市民が堤防沿いを散歩している。ラオスの国旗と並んで太極旗(韓国の国旗)が入った堤防完工記念碑の前のテラスは、集団体操や散歩のために来た人たちで埋まった。このような風景は最近、長さ12.3キロの堤防が完工して生じた新しい現象だ。
メコン川が流れるラオスは数千年間、洪水に苦しんできた。雨季に発生する洪水は年間9700平方メートルの堤防を侵食し、毎年40万ドルの経済的損失をもたらした。しかし韓国の借款と技術で着工から5年となる先月10日に堤防が完工し、ビエンチャン市民は大洪水の苦痛から抜け出すことになった。周辺の住宅価格は10倍に上がった。
ここで生まれて60年間に4回の大洪水を経験したという住民のブロム・カムソンプさんは「もう雨がどれほど降っても洪水を心配する必要はなく、生活も安定する」とし「韓国と韓国人に感謝する」と話した。約100年ごとに発生する大洪水も防げるよう堤防を補強し、川を浚渫したおかげだ。
#2.6日に訪れたカンボジア・シェムリアップ川整備事業および下水処理施設事業現場でも韓国企業は歓迎を受けていた。シェムリアップは世界七不思議のアンコールワット遺跡があるところだが、下水処理施設がなく、慢性的な飲料水源汚染に苦しんできた。こうした苦痛は、韓国政府が2011年から3000万ドルを投入して始めた河川整備事業が6月に完工すれば消える。
川の周辺はすでに桑田碧海の変化が起きていた。水上家屋がすべて撤去され、川幅は広まり、澄んだ水で住民は魚をとり、子どもは水遊びをしていた。カンボジア政府が送った現地工事監理担当官は「韓国政府の支援で地域住民の保健衛生状態が大きく改善し、アンコールワット観光環境もよくなり、観光収入の増加も期待できる」と話した。
ラオス・カンボジアが韓国の借款で「漢江(ハンガン)の奇跡」を目指している。原動力は先進国が低開発国を支援する政府開発援助(ODA)のうち有償で提供される対外経済協力基金(EDCF)支援のおかげだ。1987年から運営されているEDCFは先進国が低開発国に供与する無償の資金とは違う。長期低利の借款の形式でダム建設、河川整備、空港建設、道路整備など経済の発展に必須のインフラ構築に主に投入される。ユン・テヨン企画財政部対外経済局長は「無償援助とは違い、支援を受ける国家の責任意識を強化し、援助資金を無駄にせず、支援の透明性も高めることができる」と説明した。
EDCFは国内企業にも機会となる。国内企業が工事に参加するという条件が付いているため、企業の海外進出の呼び水の役割をする。国内の建設景気沈滞で危機を迎えた設計・監理会社および建設会社がEDCFに突破口を見いだしている。ビエンチャン総合開発事業の設計・監理を引き受けた国内会社イサンのラオス代表キム・ホシク専務は「ここで実績を積み、現在、東南アジア各地のインフラ工事入札に提案書を出している」とし「EDCFのおかげでグローバル企業に成長する機会を得ている」と話した。
中国と日本もこれを知らないはずはない。数十年前から対外借款をしてきた日本と、政治・経済的な影響力拡大を狙う中国の勢いは相当なものだ。莫大な財源で新興国のインフラ建設事業を支援して協力関係を固め、他の事業に進出する機会を狙う。
イサンのように設計・監理分野では韓国企業が競争力を持つが、労働集約的な施工分野は中国建設会社が豊富な労働力を前面に出し、低価格攻勢に出ている。アジア開発銀行(ADB)が推進するベトナム北部道路整備工事の場合、設計・監理はリサンが引き受けたが、工事は韓国企業の50%以下の価格を書いて入札した中国企業が受注した。
それでもEDCFを通じた韓国企業の低開発国インフラ事業進出は活気を帯びる見込みだ。ビエンチャン・メコン川総合開発事業が成功したという噂がインドシナ半島で急速に広まり、東南アジア各国では韓国企業がインフラ事業を引き受けてほしいという要請が殺到している。
アジアの開発有望地域に浮上しているミャンマーも最近、韓国政府との経済協力を加速させている。国土交通部は昨年12月、総延長610キロ規模のミャンマー・エヤワディ川上流河川整備と総面積30万8600平方キロメートルの水資源開発のためのマスタープラン樹立サービスを韓国企業が遂行するという内容の合意議事録をミャンマー政府と締結した。
問題は財源の確保だ。政府の財政が厳しい状況で、EDCF規模を増やすのが容易でないからだ。ホ・ナムチョル輸出入銀行経済協力企画室副部長は「私たちが出て行かなければ、借款を前面に出した日本や中国の企業が低開発国のインフラ市場を掌握する」とし「財政負担を最小化し、EDCF規模を拡大することを講じる必要がある」と述べた。
メコン川が流れるラオスは数千年間、洪水に苦しんできた。雨季に発生する洪水は年間9700平方メートルの堤防を侵食し、毎年40万ドルの経済的損失をもたらした。しかし韓国の借款と技術で着工から5年となる先月10日に堤防が完工し、ビエンチャン市民は大洪水の苦痛から抜け出すことになった。周辺の住宅価格は10倍に上がった。
ここで生まれて60年間に4回の大洪水を経験したという住民のブロム・カムソンプさんは「もう雨がどれほど降っても洪水を心配する必要はなく、生活も安定する」とし「韓国と韓国人に感謝する」と話した。約100年ごとに発生する大洪水も防げるよう堤防を補強し、川を浚渫したおかげだ。
#2.6日に訪れたカンボジア・シェムリアップ川整備事業および下水処理施設事業現場でも韓国企業は歓迎を受けていた。シェムリアップは世界七不思議のアンコールワット遺跡があるところだが、下水処理施設がなく、慢性的な飲料水源汚染に苦しんできた。こうした苦痛は、韓国政府が2011年から3000万ドルを投入して始めた河川整備事業が6月に完工すれば消える。
川の周辺はすでに桑田碧海の変化が起きていた。水上家屋がすべて撤去され、川幅は広まり、澄んだ水で住民は魚をとり、子どもは水遊びをしていた。カンボジア政府が送った現地工事監理担当官は「韓国政府の支援で地域住民の保健衛生状態が大きく改善し、アンコールワット観光環境もよくなり、観光収入の増加も期待できる」と話した。
ラオス・カンボジアが韓国の借款で「漢江(ハンガン)の奇跡」を目指している。原動力は先進国が低開発国を支援する政府開発援助(ODA)のうち有償で提供される対外経済協力基金(EDCF)支援のおかげだ。1987年から運営されているEDCFは先進国が低開発国に供与する無償の資金とは違う。長期低利の借款の形式でダム建設、河川整備、空港建設、道路整備など経済の発展に必須のインフラ構築に主に投入される。ユン・テヨン企画財政部対外経済局長は「無償援助とは違い、支援を受ける国家の責任意識を強化し、援助資金を無駄にせず、支援の透明性も高めることができる」と説明した。
EDCFは国内企業にも機会となる。国内企業が工事に参加するという条件が付いているため、企業の海外進出の呼び水の役割をする。国内の建設景気沈滞で危機を迎えた設計・監理会社および建設会社がEDCFに突破口を見いだしている。ビエンチャン総合開発事業の設計・監理を引き受けた国内会社イサンのラオス代表キム・ホシク専務は「ここで実績を積み、現在、東南アジア各地のインフラ工事入札に提案書を出している」とし「EDCFのおかげでグローバル企業に成長する機会を得ている」と話した。
中国と日本もこれを知らないはずはない。数十年前から対外借款をしてきた日本と、政治・経済的な影響力拡大を狙う中国の勢いは相当なものだ。莫大な財源で新興国のインフラ建設事業を支援して協力関係を固め、他の事業に進出する機会を狙う。
イサンのように設計・監理分野では韓国企業が競争力を持つが、労働集約的な施工分野は中国建設会社が豊富な労働力を前面に出し、低価格攻勢に出ている。アジア開発銀行(ADB)が推進するベトナム北部道路整備工事の場合、設計・監理はリサンが引き受けたが、工事は韓国企業の50%以下の価格を書いて入札した中国企業が受注した。
それでもEDCFを通じた韓国企業の低開発国インフラ事業進出は活気を帯びる見込みだ。ビエンチャン・メコン川総合開発事業が成功したという噂がインドシナ半島で急速に広まり、東南アジア各国では韓国企業がインフラ事業を引き受けてほしいという要請が殺到している。
アジアの開発有望地域に浮上しているミャンマーも最近、韓国政府との経済協力を加速させている。国土交通部は昨年12月、総延長610キロ規模のミャンマー・エヤワディ川上流河川整備と総面積30万8600平方キロメートルの水資源開発のためのマスタープラン樹立サービスを韓国企業が遂行するという内容の合意議事録をミャンマー政府と締結した。
問題は財源の確保だ。政府の財政が厳しい状況で、EDCF規模を増やすのが容易でないからだ。ホ・ナムチョル輸出入銀行経済協力企画室副部長は「私たちが出て行かなければ、借款を前面に出した日本や中国の企業が低開発国のインフラ市場を掌握する」とし「財政負担を最小化し、EDCF規模を拡大することを講じる必要がある」と述べた。
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