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年々増える「多文化予算」…1人親家庭の逆差別論議=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
法務部は最近、外国人新婦に対する結婚ビザ審査の強化対策を出した。

骨子は「4月1日から韓国語能力試験(TOPIK)初級1級を取れなかった外国人配偶者には結婚移民ビザ(F-6)を出さない」というものだ。

一部からは憲法上の「婚姻の自由」の侵害にあたり違憲の可能性があると指摘する今回の対策を、法務部が押しつけた背景は何だろうか。中央日報の取材の結果、政府予算を総括する企画財政部が「多文化予算」の急増にともなう逆差別の憂慮を提起したのに伴ったということが把握された。


9日法務部などによれば企画財政部は2012年に「多文化予算の急増で国内のほかの福祉部門との公平性などで逆差別論議が起きており、結婚移民ビザ政策を再検討してほしい」と法務部に要請した。

企画財政部の資料によれば実際の政府の多文化支援予算は、初年度の2005年には女性発展基金として支援した2億ウォン(約2000万円)のみだった。そのうち2008年3月「多文化家族支援法」の制定を機に増え始めた。その年の317億ウォンから年々増えて中央政府の事業費が2012年には1073億ウォン、2013年1232億ウォン(地方自治体事業費を含めると2000億ウォン台推算)に達した。このうち2012年の支援内訳は、就職訓練など国内定着支援(434億ウォン)、多文化子女の学習および適応支援(240億ウォン)、社会統合(152億ウォン)、多文化家族支援基盤構築(246億ウォン)などだった。企画財政部の要請により法務部は昨年、外国人と結婚しようとする韓国人配偶者に「国際結婚案内プログラム」(3時間)を義務的に受講させて婚姻届前のビザ発行のための事前インタビュー制を施行した。その延長線上で4月から韓国語能力をビザ発行要件に含ませることにしたということだ。

法務部関係者は「経済能力が不足している韓国人の夫が、外国人新婦を招けば、それに必要な定着支援を国家予算とにせざるをえない現行構造が国民の間に(福祉)逆差別論議を育てたのも事実」と明らかにした。

多文化家庭との逆差別事例として主に議論されるのは、国内の低所得層の1人親家庭支援事業だ。昨年の1人親家庭に対する政府支援予算は660億ウォンで多文化家族(1232億ウォン)の半分程度だった。国内の低所得層の1人親家庭(21万8000世帯)は現在、28万1000世帯余りの多文化家庭より6万世帯ほど少ない。

国内に入ってくる結婚移民のパターンが変わったのも法務部がビザ発行の敷居を高めた理由の1つだ。最近、外国人と結婚した韓国人配偶者を見てみると、農漁村の未婚男性は10%台に下がった。代わりに80%以上が都市居住者であり、再婚以上が45%に達する。多文化支援予算を総括する女性家族部関係者は「今年に入って多文化家族政策協議会を通じて部署間の類似・重複事業を統廃合するなど予算の効率的執行のために努力している」と話している。



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