単任制は、詩の世界だ。詩は圧縮したものだ。「単任制」の構成・叙述は、散文の「重任制」とは違う。大統領単任制は、内閣制の文法とは合わない。詩は一番勝負だ。５年単任制は圧縮のひと勝負だ。

詩人は勝負師だ。言葉の採集に命をかける。単任の国政成就は、詩的な激しさの中で行われる。単任制は国政の勝負師を求める。

今年は朴槿恵政権２年目だ。政権の民心の評価は内政に分かれる。朴大統領は「経済革新３カ年計画」を出した。その中心に規制廃止がある。まず対象はサービス産業だ。


朴大統領は「観光が黄金の卵を産むガチョウ」（３日観光振興会議）といった。会議では規制改革の決議があふれた。「非正常の正常化」の旗じるしを掲げた。盧武鉉（ノ・ムヒョン）、李明博（イ・ミョンバク）政権の姿も似ていた。その時も「規制打破で雇用を増加」を叫んだ。実践は不十分だった。結末は、落胆に終わった。規制は難攻不落－－。

規制は公職者の権力だ。それは統制と干渉手段だ。公務員は企業活動を統制する。産業廃水の基準値はあきれたものだ。人の飲む水よりもきれいでなければならない。そのあきれた規制において官僚は「スーパー甲」だ。規制は既得権だ。お金と利害関係が絡み合っている。新参者の市場進入を牽制する。

公職社会の内部も似ている。高病原性鳥インフルエンザＡＩの確診判定は独占権限だ。国立獣医科学検疫院が引き受ける。地方自治体はできない。そのため現場対応は遅れる。渡り鳥は飛び回る。伝染速度が速い。検診注文が集まる。判定は遅れる。予算浪費は途方もないほどだ。

Ｋ－ＰＯＰ、韓流ドラマの成功は卓越している。独歩的な高付加価値商品だ。官僚が干渉しなかった。韓国料理の世界化の成績表はみすぼらしい。公職者がそこに主導的に介入した。

規制共和国のなじみの光景だ。その場面に良識ある公務員たちも困り果てる。公職社会のほとんどの構成員は実力と奉仕精神を備えている。



【コラム】朴槿恵政権の中の勝負師（２）