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【社説】日本の「独島挑発」は自らを追い込むだけだ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本の安倍内閣が過去の歴史に続き、独島(ドクト、日本名・竹島)と教科書でもレッドライン(禁止線)を越えた。安倍首相の靖国神社参拝の余震が続く中、中学・高校の教科書学習指導要領解説書に独島を日本の領土と明記した。この解説書は教科書の執筆基準であり、一線の教師に対する学生指導指針だ。法的拘束力はないが、検定基準を通過しなければならない教科書出版社としては従うしかない。この指針に基づき、2016年から中学の地理・歴史・社会と高校の日本史をはじめとする9つの教科書に、独島が日本の領土として記述されることになった。

中学・高校の教科書を通じて、独島主権の現状を変更しようとする安倍内閣の今回の試みは黙過できない挑発だ。過去の歴史と領土で民族主義を刺激し、北東アジアの葛藤に油を注いでいることに対する国際社会の非難も免れないだろう。

今回の学習指導要領解説書改訂の影響は重大だ。日本が毎年出す外交青書や防衛白書で独島領有権を主張するのとは次元が違う。日本の青少年に誤った独島領有権主張を教え、紛争の恒久化を図っているからだ。新しい教科書で学んだ世代はその前の世代よりさらに独島に対して強硬になるのは明らかだ。解説書が適用される教科書の規模も過去とは比較にならない。独島が日本の領土という趣旨の主張を入れた解説書は今まで2つだったが、今回は9つに増えた。事実上すべての中高生が新しい教科課程に接することになる。


解説書の内容も深刻だ。中学校の地理解説書は「竹島は日本固有の領土だが、韓国によって不法に占拠されている」と記述した。歴史的・地理的・国際法的に韓国領土の独島を韓国が不法占拠しているとは、とんでもない主張だ。韓国政府と独島居住住民、駐留警察は犯罪者ということか。中学の歴史と高校の日本史の解説書には「日本が国際法上正当な根拠に基づき竹島を領土に編入した経緯も扱う」となっている。独島は日本が1905年に韓国の外交権を剥奪する過程で強制的に編入したところだ。サンフランシスコ講和条約に独島が韓国の領土という明文規定がないからといって、日本軍国主義の独島強奪を合理化するのは手のひらで空を隠すようなものだ。

安倍内閣の領土挑発は巧妙だ。24日には独島領有権を主張する政府ホームページを開設し、来月の「竹島の日」行事には内閣政務官を派遣する方針という。領土教育と愛国心の鼓吹はいわゆる「自虐史観」に対する安倍内閣の全面戦争であり、「戦後レジームからの脱却」の象徴かもしれない。しかし周辺国をかえりみない安倍内閣の動きは、日本がこれまで強調してきた戦後民主主義を疑わせるだけだ。

政府は断固かつ冷静になる必要がある。独島は韓国が実効支配している。韓日間の葛藤の長期化が予想されるだけに、領土・教科書問題が経済・文化分野に波及しないようにするものの、段階別のシナリオを持って緻密に対応することを望む。



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