日本の昨年の貿易収支は11兆4745億円の赤字を記録した。貿易統計が公式に出され始めた1979年以降で最大の赤字だ。輸出大国の日本が貿易で3年連続赤字となったのは初めてだ。輸入が増えるスピードが輸出を圧倒したためだ。昨年の輸出額が1年前と比べ9.5%増える間に輸入額は15.0%増加した。菅義偉官房長官はこの日の会見で、「原子力発電所の稼動中断によりエネルギー輸入が増えた」と説明した。輸出実績もそれほど楽観的ではない。輸出額は3年ぶりに増加に転じたが、輸出量で見るとむしろ1年前より1.5%減った。
日本経済新聞は、輸出指標が悪化したのは日本の製造業の生産拠点が海外に移転し、電子製品を中心に日本メーカーの競争力が落ちたためと分析した。ロイター通信も「円安で輸出と貿易黒字が増える“Jカーブ効果”が現れるだろうという期待はかき消された」と診断した。「円安=貿易黒字」の公式はこれ以上通用しないという話だ。