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【コラム】安重根義士がテロリスト?(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
東洋の3カ国を分けた歴史対峙線に結局、銃声が響くのだろうか。日本の安倍晋三首相がまたいぶかしい発言をした。今度は世界の指導者らが集まったダボス会議でだ。「日中間で何らかの物理的な衝突や紛争が突然発生しかねない」。そして100年前の英国・ドイツの激突を持ちだした。脅そうということなのか。中国が電撃公開したハルビン安重根(アン・ジュングン)義士記念館に触発されたのか。危険な人物はまだいる。菅義偉官房長官は「初代首相(伊藤博文)を殺害した安重根はテロリストであり、その罪で死刑判決を受けた」と述べた。日本権力側の歴史意識は100年前に止まっている。

安義士はテロリストであり死刑判決を受けた? 誰がどんな論理で判決したのか。安義士が伊藤を狙撃したハルビン駅は中国領土だが、ロシア所轄区域だった。そこで韓国軍参謀長が日本軍首脳を殺害した。銃声は東アジアの複合交響詩だった。日本は安義士を旅順に急いで連行し、日本の刑法を適用した。国際法上、違法だった。そして「大韓義軍参謀中将が決行した抗日偉業」であることを一掃し、「狙撃手の無謀な暗殺」と規定し、事件を急いで終結させた。国家レベルの抗日組織の存在が明らかになる場合、国際的な非難があふれることを懸念したのだ。「敵国の捕虜となった韓国義兵の私に万国公法を適用すべきだ」という安義士の主張は一蹴された。日本は死刑を執行する権限がなかった。朝鮮を摂政した袁世凱も安重根の死刑の便りに弔詩を捧げたほどだった。「生涯胸に秘めていたことがいま終わった…百年を満たせない生、死んで千年を生きるだろう」。

誰がテロリストなのか。獄中で執筆した「狙撃理由15カ条」には「東洋平和を破傷し、人種の滅絶を招いた」伊藤の人類史的な罪状がぎっしりと書かれている。欧州列強が狙う切迫した状況で、東洋3カ国の結束と道徳的な役割をすべき文明国が、むしろ野蛮な行為を日常的にしていると叱った。その峻厳な訓戒は35年後の不幸にも正確に当てはまる。数万の中国人を絞殺し、数十万の韓国人を奴隷のように働かせ、東南アジアを廃虚にした罪、人種主義とアジア連帯論を前面に出しながら「同じ種族、隣国を剥奪した」罪はまさにその逆天行為から始まった。それを平和論で装ったこと自体がテロだ。「安重根はテロリスト」という主張はむしろ世界に対する無慈悲なテロだ。「東洋平和を維持し、大韓独立を堅持する」という天皇の約束は欺まんであり、その希代の詐欺を代行した者が伊藤だった。

【コラム】安重根義士がテロリスト?(2)

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