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北朝鮮への支援の代価として韓国軍捕虜送還、韓国版フライカウフは可能か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1989年11月、ドイツ市民がハンマーでベルリンの壁を壊している。61年に東ドイツ政府が築いた壁が崩れるまで38年がかかった。

北朝鮮の人権問題が浮上し「韓国型フライカウフ」が対案として提起されている。フライカウフは東西ドイツが分断された1961年から89年にベルリンの壁が崩壊するまで西ドイツ政府が東ドイツを相手に行った政治犯釈放事業を意味する。当時3万人余りの東ドイツ人が西ドイツに引き渡され、東ドイツ政府には35億マルクが支払われたと伝えられている。こうした方式を北朝鮮にも導入しようという提案だ。

国会外交統一委員会の民主党幹事である沈載権(シム・ジェグォン)議員は15日、「政治的迫害を受ける北朝鮮住民に対し、北朝鮮への経済支援として連れてくるフライカウフを検討する必要がある」と話した。沈議員は、「北朝鮮の人権は当然向上しなければならないが、北朝鮮にすぐに処刑をなくせと要求すれば受け入れられるだろうか。実質的に北朝鮮の人権が向上する方策として静かに行われるフライカウフを考えなければならない」と述べた。北朝鮮への経済的・人道的支援を代価に北朝鮮の政治犯、拉致被害者、韓国軍捕虜などを韓国に連れてくる韓国版フライカウフを推進すべきという主張だ。

韓国政府は原則的には反対していない。昨年統一部の国政監査で柳吉在(リュ・ギルジェ)長官は北に拉致された人と国軍捕虜の送還に向けたフライカウフ導入の可能性に対し、「以前から議論しており、それも含めて検討する」と答えた。カギは北朝鮮の態度だ。北朝鮮はこれまで拉致被害者や韓国軍捕虜だけでなく政治犯収容所の存在自体を否定してきたためだ。東国(トングク)大学北朝鮮学科のキム・ヨンヒョン教授は、「フライカウフを進めるには国民的コンセンサスが先行しなければならず、その後の進行は徹底して非公開で水面下で行われなくてはならない」と提案した。

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