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【コラム】韓日関係、政治に振り回されるべきでない(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
先週、日本からある客が韓国を訪問した。日本茶道の最大流派・裏千家の元代表で現大宗匠である千玄室氏だった。満90歳。日本茶道界の最高権威者だ。韓国中央大で博士学位を受けた千玄室氏は1984年、ローマ法王を謁見し、バチカンの大聖堂で献茶式を開き、話題になった。98年には金大中(キム・デジュン)大統領の招待で青瓦台(チョンワデ、大統領府)を訪問し、長い対話をした。今年4月には米国会議事堂で上・下院議員を相手に茶会を開いた。日本政府の「文化外交」の看板スターということだ。

訪韓中の千玄室氏と昼食を一緒にする機会があった。金容雲(キム・ヨンウン)元韓日文化交流会議委員、孔魯明(コン・ロミョン)元外交部長官、鄭求宗(チョン・グジョン)東西大日本研究センター所長が出席し、別所浩郎駐韓日本大使も同席した。私を除いては、たとえ立場は違っても、現在の冷え込んだ韓日関係を誰よりもよく知り、悲しんでいる方々だ。しかし対話では、両国政治家・メディアの間で取り上げられる懸案は一言も出てこなかった。その代わり茶と両国の古代史の話をした。古代百済人が日本に集団移住した事実、天皇(明仁)が2001年に「桓武天皇の生母は百済武寧王の子孫」として母系の百済由来説を告白した話、千玄室氏の先祖で現代日本茶道の創始者・千利休(1522-91)が豊臣秀吉の朝鮮侵略に反対して切腹を命じられたという説などが話題になった。

千利休は豊臣秀吉の最側近だったが、壬辰倭乱(文禄の役)直前の1591年、切腹を命じられた。朝鮮侵略への反対のほか、茶器を高く売ったり、娘を豊富秀吉の側室にするの断ったなど諸説がある。千玄室氏は「朝鮮の茶器を愛し、平和を望んだ方であるのは間違いない」と述べた。千利休の生涯を描いた歴史小説で直木賞受賞作『利休にたずねよ』にも、朝鮮に対する深い愛着と憧れがあちこちに描写されている。


千玄室氏の一行は先週、「韓日中和合祈願献茶式」「東アジア茶文化シンポジウム」「パネル討論-東アジア文化と平和」などの行事に参加して帰国した。予想通り韓国メディアの反応はほとんどなかった。韓日関係がこのように冷え込んでいるのに、なぜこそこそと茶の話? おそらくこういう雰囲気もあったはずだ。7日にソウル新羅ホテルで開かれた韓日中3カ国高官級(次官補級)会議がぎこちなく進行され、一昨日に東京で開催された韓日ハイレベル経済協議も当初から成果を期待するのは難しい場だった。今日は韓日国防次官が会うというが、改善の契機が生じることを期待する人はほとんどいない。



【コラム】韓日関係、政治に振り回されるべきでない(2)

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