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【社説】日帝の徴用現場が世界文化遺産とは=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本はアジアで最初に産業化に成功した国だ。日本政府が産業革命の遺跡を選んでユネスコに世界文化遺産登録を申請したことは正当な自負心の発露だと見られる。問題は、登録を申請した28カ所中11カ所が、日帝強制占領期間の韓国人徴用者らの恨が残っている場所だという点だ。韓国の首相室所属の「対日抗争期の強制動員被害調査委員会」分析によれば、長崎造船所、八幡製鉄所、三池炭鉱など11カ所で最低1481人の韓国人徴用者が強制労働に苦しめられたことが確認された。1度入れば亡くなったり身体障害者になったりするまでは出てこられず「地獄島」と悪名高かった長崎の端島炭鉱も含まれている。

1972年に締結された「世界遺産協約」により、保護・保存する価値がある遺跡を世界文化遺産に指定してもらおうと努力するのは各国の処理する問題だ。だが今回、日本が申請した候補地のうち相当数は日本人にとっては誇らしいかもしれないが、日帝侵略の被害者だった韓国人にとっては記憶したくない所だ。他人の傷は冷遇して、自分たちの栄光だけを記憶するというのは、他人を2回傷つけることだ。

日帝強制動員の被害を受けた韓国人だけで100万人を超えていることが分かっている。日本政府は彼らに対する賠償が65年の韓日請求権協定で全て終わったという立場だが、今でも韓国裁判所では関連日本企業に対する賠償命令判決が相次いでいる。こういう時に韓国人徴用者らの血の涙がにじんでいる場所まであえて世界文化遺産に登録するということが果たして正しいことなのか。


ユネスコの世界遺産に登録されるためには1つの国にとどまらない「卓越した普遍的価値(Outstanding Universal Value)」が認められなければならない。歴史の陰は冷遇して明るい面だけを浮き彫りにするならば、基準に符合するとは見難い。ユダヤ人大虐殺の現場だったアウシュビッツ収容所を世界文化遺産に指定したのは、悪行の記憶も保存する必要があるからだ。最低限、両面のバランスが取れているように提示して、ユネスコの判断を待つのが穏当な処置であろう。



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