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【社説】集団的自衛権望むなら過去の歴史反省からせよ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本の集団的自衛権の行使問題について、韓国政府が事実上初めて公式立場を明らかにした。先週、米国を訪問した金章洙(キム・ジャンス)青瓦台(チョウワデ、大統領府)国家安保室長が「韓半島の主権行使に関する部分については、韓国の意見が反映されなければならない」という立場を米国に伝えたのだ。米国が主導する東アジア安保構図の大きな枠組みで、日本の集団的自衛権の行使に反対しにくい現実を受け入れた「苦肉之策」と見える。だが私たちは、過去の歴史に対する真の反省なしに推進される日本の集団的自衛権行使については、憂慮を表わさざるをえない。

集団的自衛権は同盟国が敵の攻撃を受けた時、自国が攻撃を受けたものと見なして反撃に出ることができる権利だ。これまで日本は、平和憲法を前面に出して権利行使を留保してきた。しかし戦後体制の鎖から抜け出すことを望む日本の安倍晋三首相が、憲法解釈の変更や改憲によって集団的自衛権を行使する方針を定めたのに続き、米国もこれを支持するという立場を公式化しながら、この問題は東アジアの深刻な問題として浮上した。

日本は北朝鮮の核やミサイル威嚇、中国の軍事力増強を名分に集団的自衛権の確保が必要だという立場だ。だが、これを機に戦争を行うことができる普通国家に変身し、それで再武装によって軍事大国化の歩みに拍車を加えようとする意図であることは問うまでもない。深刻な財政難の中でも中国を牽制しなければならない米国は、東アジアの安保における日本の役割拡大を望んでいる。「積極的平和主義」の旗の下、安倍首相が推進中の日本の役割拡大論について英国や豪州も支持の意思を明らかにしている。


国連憲章にも出ている主権国家の当然の権利である集団的自衛権を、日本が行使すること自体に反対する名分はない。だが、日本の集団的自衛権の行使が予想される最優先的な状況は、韓半島が有事の際になる可能性が大きいという点から、韓国としては敏感にならざるをえないということだ。キム室長が日米防衛協力指針の改正の時、韓半島主権の行使に関した部分については韓国の立場が反映されなければならないと言ったのも、こうした憂慮のためであろう。韓国の同意なしに韓半島の有事の際に日本が介入する事態は、決して容認されることはできない。

さらに大きな問題は、過去の歴史に対する徹底した謝罪と反省なく日本の集団的自衛権の行使が推進されている点だ。日帝の軍国主義的な侵略の被害を受けた周辺国としては、特に憂慮が大きくならざるをえない。日本の再武装と軍事大国化が、軍国主義の復活につながり、北東アジアの軍備競争をあおりたてる可能性を心配しないわけにはいかない。米国は、こうした憂慮を理解するとだけ言っていてはいけない。明らかで確実な語調で、日本の謝罪と反省を促さなければならない。このような努力が前提になる時、私たちはたとえ快くはなくても、日本の集団的自衛権行使を容認することができるはずだ。



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