「韓国はグローバル市場の変動性を克服した。財政・通貨政策で経済がゆるやかな回復傾向を見せるだろう」。
国際通貨基金(IMF)が、韓国経済についての楽観的な見方を示した。11日(米国時間)、米国ワシントンDCで世界銀行(WB)と共に開催した「第68回年次総会」で発表した「アジア・太平洋地域経済展望報告書」を通じてだ。報告書は「韓国をはじめとするアジア諸国が堅実な成長の勢いを続け、世界経済のエンジンの役割を継続する」としながらこのように展望した。IMFは「韓国は、資本が流出して通貨切下げになる地域の傾向とは明らかに違う姿を堅持している」として「堅固なファンダメンタルと信頼できる政策の枠組みがグローバル流動性の衝撃に対する最善の防御だということを再確認した」と説明した。
報告書は、アジア経済全体についてバラ色の展望をしたのではない。報告書は「米国の量的緩和の縮小方針によって一部の新興国から資本が流出している」として「いくつかの国は外部資金の調達に困難を経験するほか自国の構造的問題で成長が低迷するだろう」と見通した。それでも大多数のアジア諸国が米国・欧州など先進国の経済回復から恩恵を受けるものと見通した。中国経済に関しては「海外需要が増加しているという点は肯定的だが、過去数年間に行われた信用拡大政策を調節するために成長の勢いが鈍化するだろう」とした。
今年と来年の中国経済の成長率の展望値はそれぞれ7.6%、7.3%と提示した。日本については「アベノミクスのおかげで経済が活力を帯びて慢性的デフレーションから抜け出している」と評価した。アヌフ・シンIMFアジア太平洋担当理事は「グローバル環境が複雑だが、アジア経済については基本的に楽観的」としながら「アジアは今年と来年にすべて5%以上の成長を持続して全世界の経済成長を主導するものと見られる」と話した。
IMFは同日「中国、高所得経済に向かう道」という報告書でも「中国経済が一段階さらに発展するには、韓国に学ばなければならない」として韓国経済を高く評価した。報告書によれば中国経済の最も大きな雷管は、過剰投資とそれに伴う金融不良だ。実際に中国は2008年だけでも国内総生産(GDP)対比の総借金が130%に過ぎなかったが、今年に入ってこの数値が200%に急増した。またセメント設備の稼動率が50%、鉄鋼設備の稼動率が80%に過ぎないなど過剰投資が深刻だ。報告書は「2008年に7兆ドルだった中国金融圏の融資規模が2012年には14兆ドルに増えた」とも指摘した。
報告書が韓国に言及した理由は、1997年の通貨危機以後、過剰投資と金融不良を解決して生産性を高めた前例であるからだ。報告書は「中国が構造改革を断行できなければ、2030年になっても1人あたりの所得が米国の4分の1を超えられないだろう」と警告して「(改革を断行すれば)短期的には苦痛を受けても長期的には韓国と同じような成長軌道に乗ることができるだろう」と締めくくった。
(中央SUNDAY第344号)
国際通貨基金(IMF)が、韓国経済についての楽観的な見方を示した。11日(米国時間)、米国ワシントンDCで世界銀行(WB)と共に開催した「第68回年次総会」で発表した「アジア・太平洋地域経済展望報告書」を通じてだ。報告書は「韓国をはじめとするアジア諸国が堅実な成長の勢いを続け、世界経済のエンジンの役割を継続する」としながらこのように展望した。IMFは「韓国は、資本が流出して通貨切下げになる地域の傾向とは明らかに違う姿を堅持している」として「堅固なファンダメンタルと信頼できる政策の枠組みがグローバル流動性の衝撃に対する最善の防御だということを再確認した」と説明した。
報告書は、アジア経済全体についてバラ色の展望をしたのではない。報告書は「米国の量的緩和の縮小方針によって一部の新興国から資本が流出している」として「いくつかの国は外部資金の調達に困難を経験するほか自国の構造的問題で成長が低迷するだろう」と見通した。それでも大多数のアジア諸国が米国・欧州など先進国の経済回復から恩恵を受けるものと見通した。中国経済に関しては「海外需要が増加しているという点は肯定的だが、過去数年間に行われた信用拡大政策を調節するために成長の勢いが鈍化するだろう」とした。
今年と来年の中国経済の成長率の展望値はそれぞれ7.6%、7.3%と提示した。日本については「アベノミクスのおかげで経済が活力を帯びて慢性的デフレーションから抜け出している」と評価した。アヌフ・シンIMFアジア太平洋担当理事は「グローバル環境が複雑だが、アジア経済については基本的に楽観的」としながら「アジアは今年と来年にすべて5%以上の成長を持続して全世界の経済成長を主導するものと見られる」と話した。
IMFは同日「中国、高所得経済に向かう道」という報告書でも「中国経済が一段階さらに発展するには、韓国に学ばなければならない」として韓国経済を高く評価した。報告書によれば中国経済の最も大きな雷管は、過剰投資とそれに伴う金融不良だ。実際に中国は2008年だけでも国内総生産(GDP)対比の総借金が130%に過ぎなかったが、今年に入ってこの数値が200%に急増した。またセメント設備の稼動率が50%、鉄鋼設備の稼動率が80%に過ぎないなど過剰投資が深刻だ。報告書は「2008年に7兆ドルだった中国金融圏の融資規模が2012年には14兆ドルに増えた」とも指摘した。
報告書が韓国に言及した理由は、1997年の通貨危機以後、過剰投資と金融不良を解決して生産性を高めた前例であるからだ。報告書は「中国が構造改革を断行できなければ、2030年になっても1人あたりの所得が米国の4分の1を超えられないだろう」と警告して「(改革を断行すれば)短期的には苦痛を受けても長期的には韓国と同じような成長軌道に乗ることができるだろう」と締めくくった。
(中央SUNDAY第344号)
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