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韓国に嫁いだベトナム女性、韓流ドラマとかけ離れた現実に…(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆韓流ドラマとはあまりに違う現実

昨年11月基準で韓国に滞在する結婚移住女性のうち24%(4万7000人)がベトナム出身者だ。中国同胞(朝鮮族)を除いて最も多い。過去1年だけでも6586人のベトナム人女性が韓国人男性と結婚した。ほとんどが「成功した国際結婚」へと貧困脱出を夢見る女性たちだ。彼女たちの大多数がタントゥエンのようにメコンデルタ地域の出身だ。韓国に向かう結婚移住の女性は、実家に送金できるという希望を持って渡っている。韓流ドラマの中の華やかな生活も彼女たちをあおる。現実とは違うと思いながらも、宝くじに当選するのを期待するような気持ちで荷造りをする。だが夫はドラマの中の主人公とはほど遠い。2010年調査によれば、韓国の国際結婚家族の60%が月200万ウォン以下の低所得層だ。費用を最小限に抑えるため性急に進められる結婚は副作用をもたらす。

韓国人の夫も、期待が外れるのは同じだ。同じ東洋人、儒教文化圏という考えで結婚をすすめるが両国の家族関係や規範の差は大きい。父系の血統を重視する韓国の家父長的な規範は、母娘関係を特別に重視するベトナムの慣習とは互いに合わない。早く子供を産んで代を引き継いで妻が韓国人として生きるよう願う夫と、実家を助けようとする妻は互いに対立することになる。これによって2004年147件だった韓国・ベトナム夫婦の離婚は、昨年1992件を記録した。8年で13倍に増加したのだ。


◆メコンデルタ地域の混血児3000人

離婚にともなう2世問題も深刻だ。取材チームがメコンデルタで会ったキウトゥエンさん(23)は妊娠した身で家出し、帰国後1人で息子(3)を産んだ。「ミングク」という韓国の名前をニックネームのように使っている子供は、キウトゥエンさんの実家の母親が世話をしている。再婚を計画しているキウトゥエンさんが養育費をいつまで工面できるかは未知数だ。メコンデルタには混血児が3000人以上いるという主張もある。大多数が台湾・ベトナムの混血だが最近では韓国・ベトナムの混血も増えている。捨てられた子供たちについての話は多いが正確な統計さえない。問題が山積していても対策は容易ではない。ホーチミン大学社会学科のパムティトゥイ最高研究員は「アジア領域内諸国の経済力の格差が存在する限り、結婚移住は防げないのが現実」と話した。アジア地域内の長期的な課題として見て、送出国と受け入れ国が協力して共に解決しなければならないという指摘だ。

何よりも双方に正確な情報を提供する教育プログラムの拡大が急がれる。ベトナムの新婦が韓国関連の教育を受けられる現地機関は、アジア文化交流財団(ACEF)と国連人権政策センター(KOCUN)だけだ。教育プログラムは通常1日行われ、簡単な韓国語と基礎情報の提供で終わる。カントーKOCUNのチョン・ダワ支部長は「家庭暴力、人権侵害など韓国で体験する可能性のある状況への対応方法についての教育が必要だ」と話した。現地では韓国人夫とその家族を対象にした多文化教育も切実だという指摘が多かった。移住受け入れ国として韓国政府も商業的な結婚見合い業の解決法、移住女性の市民権、就職、育児、多文化児童教育などの懸案について効率的な政策を提示できずにいる。韓国が単一民族社会から多民族社会に変化していく過程を厳然な現実として受け入れ、これに対して政府と社会が積極的に対処する努力が必要な時が来ている。



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