温暖化は従来の予想ほど深刻ではないという。国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が27日に発表する「5次報告書」最終草案の内容だ。先週末ウォールストリートジャーナル、デイリーメールなどは、07年に発表された「4次報告書」に比べて大きく緩和された内容だと報じた。2007年の報告書では、「地球の平均気温が1951年以来10年ごとに0.2度ずつ上昇した」としていた。しかし今回の草案ではこれを0.12度に修正した。これと関連し、「二酸化炭素の放出増大が気温に及ぼす影響についてのコンピューター予測が誇張されたのかもしれない。自然の変りやすさを十分に考慮しなかった可能性がある」と認めた。続いて「97年以降、地球の平均気温に意味のある上昇はなかった」とし「これはコンピューターモデルが予想できない部分」と明らかにした。また草案は、大気中の二酸化炭素量が2倍に増える時、最終的に平均気温を1度以上高める可能性が「極めて高い」とした。1.5度以上高める可能性は「大きい」、上昇幅が6度以下である可能性は「非常に大きい」と評価した。しかし07年の報告書では、2度以上である可能性は「大きい」、1.5度以上である可能性は「非常に大きい」としていた。当時は上昇幅の上限がなかった。
ウォールストリートジャーナルに寄稿した科学ジャーナリストのマット・リドレー氏は若干の温暖化は有益だと主張している。産業化前に比べて2度を超えない温暖化は、経済や生態系に総体的な被害を及ぼさないということだ。今回の報告書によると(パネルのシナリオのうち中間範囲のものを基礎とする場合) 「2083年まで気候変化の利益が害悪を上回る可能性は50%以上」というのがリドレー氏の見方だ。その理由はこうだ。今後70年間、気温が最大1.2度上昇するのは(過去150年間に0.8度上昇した)ほとんど寒い地方の冬と夜に反映されると予想される。この場合、耕作可能範囲がさらに北に拡大し、農作物の収穫が増え、雨がより多く降り、樹木がよく育ち、冬の死者が減る。2度以内の温暖化は全体的に利益が大きいということだ。異常気候や海水面上昇などによる害悪に比べてそうだ。今回の報告書の草案も、該当期間に海水面が30-90センチしか上昇しないと予想している。気候変化の科学はまだ定着せずに揺れ動いているというのが、現在の状況に対する評価だ。
チョ・ヒョンウク客員科学専門記者・コメディドットコム編集主幹
ウォールストリートジャーナルに寄稿した科学ジャーナリストのマット・リドレー氏は若干の温暖化は有益だと主張している。産業化前に比べて2度を超えない温暖化は、経済や生態系に総体的な被害を及ぼさないということだ。今回の報告書によると(パネルのシナリオのうち中間範囲のものを基礎とする場合) 「2083年まで気候変化の利益が害悪を上回る可能性は50%以上」というのがリドレー氏の見方だ。その理由はこうだ。今後70年間、気温が最大1.2度上昇するのは(過去150年間に0.8度上昇した)ほとんど寒い地方の冬と夜に反映されると予想される。この場合、耕作可能範囲がさらに北に拡大し、農作物の収穫が増え、雨がより多く降り、樹木がよく育ち、冬の死者が減る。2度以内の温暖化は全体的に利益が大きいということだ。異常気候や海水面上昇などによる害悪に比べてそうだ。今回の報告書の草案も、該当期間に海水面が30-90センチしか上昇しないと予想している。気候変化の科学はまだ定着せずに揺れ動いているというのが、現在の状況に対する評価だ。
チョ・ヒョンウク客員科学専門記者・コメディドットコム編集主幹
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