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【社説】教科書に誤りあるからと殺害脅迫まで受けるのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
出版社である教学社がつくった高校の韓国史教科書が、別の出版社7社の韓国史教科書とともに修正・補充手続きをとることになった。8月末、韓国史教科書の最終検定結果が発表された後に一部の歴史学者、民主党国会議員、左派の市民団体関係者たちが教学社の教科書に約200カ所の誤りを見つけ出すなど問題提起が続いた結果だ。教育部は検定を通過したすべての教科書の内容全般を再検討することにした。発刊された教科書に誤りが発見されても、本を回収して誤りを直すように印刷・配布前の段階で誤りを修正することは当然であり、早いほど良い。

だが、教科書を出した出版社は自ら発行取り消しを検討しているという。この会社の関係者は「会社代表が殺害の脅迫電話まで受けた」とメディアに打ち明けた。殺到する抗議の電話と不買運動の圧力に勝てなかった自己救済策と思われる。2008年のBSE(牛海綿状脳症)問題当時、広告主への脅迫に対する最高裁判例があるように、企業を相手に特定の要求をしてこれに応じない場合に不買運動などの不利益を与えると表現したり集団行動をするのは、法の枠を超えた強要と脅迫だ。出版社への脅迫は結局、第一線にいる学校の教科書採択にも甚大な影響を与えうる。司法当局は、出版社への威嚇行為を厳しく扱うべきで、教育当局は、第一線の学校が強要や脅迫を受けることなく教科書を選択できるよう保護しなければならない。

教育部に対して教学社教科書の検定承認を取り消せと要求する民主党も、法の秩序に従うことを望む。検定承認の取り消しは教科用図書に関する規定によるべきで、誤りだけでは取り消せないようになっている。左派の人々がこの教科書に対して右偏向教科書、日本極右指向の扶桑社教科書よりもさらに親日教科書だとのレッテルをはって攻撃しても、検定基準に沿って検定手続きを通過した教科書は発行されることができる。それが民主社会の法律だ。教育部は教学社だけでなく検定を通過したほかの教科書についても誤りは修正しながらも多様な教科書が出てこられるように検定体制の趣旨を生かさなければならない。

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