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【コラム】私たちは“凋落”の種をまいているのか=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の見学のため訪韓した新興国の記者団の講義で、彼らは一様に経済成長の秘訣を尋ねた。自国に秘訣を伝授して貧困からの脱出を望むこの啓蒙的な民族主義者たちは、教育の熱意、国家の支援システム、激しい競争、成就の動機など社会学的な要因にうなずいた。そこまでは良かったが、今後の競争力の資源は何かという質問を前にして返答に窮した。彼らも気づいたのだろう。私の説明がこんがらがっているということを。新しい跳躍に向けた国民的な熱意よりも、利益闘争に引き裂かれた風景をさらに多く目撃した彼らの気になっていることを納得させる方法はなかった。

新興国がうらやむ私たち韓国は、携帯電話・自動車・造船など応用経済の寵児のほかに目にパッとつくような革新商品を出したことがない。国家競争力は下落の一途だ。ヘリテージ財団は31位から34位に、世界経済フォーラムは19位から25位に落ちた韓国の今年の成績表を発送した。この最も大きな原因は、領域別の格差に隠れている。“製品”(ハードウェア)は最上位圏なのに“制度”(ソフトウェア)は最下位圏、2つの領域を合わせた点数が日増しに落ちているのだ。立ち遅れた金融、好戦的労組、政府規制、政治不信、硬直した雇用体制においてはブラジル・インドにさえ及ばないという評価は今更のことではない。革新の動力が社会制度すなわちソフトパワーから出るとすれば、私たちは皆同じく一致団結して制度が育つ土壌を荒地にしているところだ。いやそのような制度が何かも知らずに、これからもそうやって粗雑に手荒に生きていくつもりだ。

デトロイトの労働者は1980年代に日本車を壊し、90年代には韓国車を壊した。腹いせであった。胸中はさっぱりしたが、子供たちが生きていく生計の拠り所をたたきつぶしたという考えには至らなかったのだろう。昨年1年間で企業は急速に韓国から抜け出した。韓国銀行は海外投資率が昨年、最高値を更新したと発表した。労働者、政府、国民の誰も止められない資本の生存本能だ。空洞化というのは別のものではない。企業が離れ、路上生活者がさすらい、商店がシャッターを閉めたその陰鬱な風景の中で、動きを止めた携帯電話・自動車・家電製品に何の意味があるだろうか。


私たちは今、皆で同じく失墜の種をまいている!利益闘争に出た強者が歌う今日の勝ち戦の歌は、明日は子供たちのうめき声になってしまうという事実こそ、ハードウェアにまい進してきた“半開の韓国”が必ず肝に銘じて再確認すべき見本なのだ。制度革新が文明開化の目標であるとすれば、韓国はまだ半分しか開花していない“半開の国”なのだ。

宋虎根(ソン・ホグン)ソウル大学教授・社会学



【コラム】私たちは“凋落”の種をまいているのか=韓国(1)

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