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「ソウル出発・到着の乗客に安住すれば、辺境航空会社に転落も」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

「2015年になれば外国人観光客を他国に奪われかねない」と警告するオム・テフン教授。

「国家間の航空自由化(オープンスカイ)が拡大して低価格航空会社(LCC)が増えれば、5年後の北東アジア航空市場は今の2倍規模になる。低成長時代に入りつつある韓国経済を大きく助ける機会だ。だが、韓国は現実に安住している」。

世界航空交通学会(ATRS)会長であるカナダブリティッシュコロンビア大学(UBC)のオム・テフン客員教授(70)は、決心したように苦言を呈した。3日、金浦(キンポ)空港コンベンションホールで開かれた「金浦空港および周辺地域の発展討論会」からだ。

オム教授は成均館(ソンギュングァン)大学を卒業してサムスン物産に勤務後、1972年にカナダに留学し、UBCで経営学修士(MBA)・博士学位を取得した。航空インフラ・政策分野の世界的専門家に数えられる。討論会後、オム教授に会った。


--現在韓国が直面している状況は。

「良くない。中国は2年前、日本とオープンスカイにサインした。2015年には中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)と結んだオープンスカイが発効される。数多くのアジアLCCが中国市場に進出して、中国の大型航空会社が東南アジア路線に就航する。一方、韓国・中国のオープンスカイ交渉は膠着状態に陥っている。中国人が韓国の代わりに安くて気楽に行ける東南アジア・日本に旅行目的地を変える可能性が大きい」

--どのように解決していくべきか。

「中国とオープンスカイを早く締結すべきだ。国土交通部がアプローチ方式を変えなければならない。最も可能性が大きい方法は、両国の首脳会談でこの問題を扱うようにすることだ。他の案件と共に議題に上げて、与えるべきものは与え、受け取るべきものは受け取るという現実的妥協(horse trade)をしなければならない」

--航空会社の課題は。

「韓国の大手航空会社である大韓航空・アシアナは、ソウル出発・到着の乗客だけで気楽に金を儲けている。だが、そんなに旧態依然とした姿勢では2015年になれば(中国の)顧客をみな奪われる。北東アジアの辺境航空会社(niche carrier)に転落する可能性もある。エアアジアのように外国にハブをつくって多国籍航空会社として新たに出るような、破壊を通した創造(creative distruction)をしなければならない」

--政府はどんな役割を果たすべきか。

「積極的に競争を誘導すべきだ。もちろん直ちに国内市場を全て開放することにはならない。だが『5年後には全てオープンにする。その中で気を引き締めて(競争の)準備をするように』と言わなければならない。そうやって航空会社を刺激して積極的にリスクを乗り越えるようにしなければならない」

--国内空港の政策は。

「仁川(インチョン)空港は長距離路線や大手航空会社中心のハブ空港で、都心にある金浦空港は短距離直航路線を運航するLCC空港として役割分担をさせるのが望ましいと見ている」

--金浦空港が再び大きくなれば仁川空港のハブ化を邪魔するという主張もある。

「仁川空港ハブ化に支障を与えないように金浦空港の国際線就航を規制するのは、非合理的で非能率的だ。ハブ空港の核心は乗り換えにある。乗り換えをしないLCCが入るのはハブ空港とは関係がない。米国ではある都市に複数の空港があれば1カ所は大型航空会社、別の1カ所はLCCを中心に運営する。そうやって空港は空港同士、航空会社は航空会社同士で差別化して競争してこそ生き残ることができる」



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