--国家興亡と教育の相関関係の側面で、英国とドイツの教育を比較してほしい。
「文明の歴史があるところでは先進教育があったが、主に古典を教えた。近代以降、教育は実用性中心に変化し始めた。数学、医学、天文学、核、物理、化学教育が発達した。科学が重要だった。英国の産業革命は科学とそれほど関係がなかった。産業革命以降、工科大学ができたが、ケンブリッジやオックスフォードでは依然として政治・外交・植民地支配などを教え、古典的なパターンの人材を養成した。一方、後発産業国家のドイツの教育は非常に実用的だったし、科学技術人材の育成に集中し、大きな成功を得た。ドイツの成功に衝撃を受け、英国・フランスなどがこれを学ぼうと努力した」
--今日の米国の繁栄は「教育の力」と見なせるのか。
「米国は欧州のように貴族国家ではなく平民国家だ。国家予算を使って普遍的な教育を始めた国だ。MITのような工科大学が設立され、科学人材を育成した。英国の大学と違い、実用型の人材を養成した。経済・科学技術・経営管理などを教え、これは米国に非常に役立った。これに伴い、人格教育が弱まった。技術人材は育ったが、独自の思想を持つ知識人材を十分に育てることができなかった」
--米国の将来については。
「米国は世界第1の国であり、重要な国だ。ピークは冷戦が終わった直後だと見る。米国が下り坂をたどっているのが見える。また、世界のどの国も永遠のトップはない。米国は移民社会だ。欧州、南米、アジア、中国・韓国などからの大量の移民のおかげで経済が発展した。しかし人口構造が変わっている。白人でない人々の比率が高まり、インド系、ラテン系も増えている。果たして米国社会がこうした価値観を受け入れて融合できるかどうか最も大きなカギだ」
--米国の覇権スタイルが問題だと話す理由は。
「日系米国人学者フランシス・フクヤマは『歴史の終わり』で、米国を人類文明の最高峰だと主張した。自慢だ。米国は言葉ではすべての文化が平等だというが、内心では自分たちが最高だと信じているようだ。他の文化を見下げる慢心は結局、米国に打撃を与えるだろう」
--中国の将来はどう見ているのか。
「中国はかなり発展したが、問題点も多い。政治・社会・経済制度で学んで正すべきことが多い。中国のソフトパワーは小さい。古代はたくさんあったが、近代以降はなくなった」
--韓国の将来は。
「韓国は南北分断が最も問題だ。統一されず、外国勢力から干渉を受ける。韓国は人口と国土面積が小さい国だ。(経済発展で)重要な国になったが、最も重要な国になるのは難しい。南北協力を通じてアジア時代を開けば、より大きなチャンスが訪れる」
--アジア各国の成長よりアジア時代を強調する理由は。
「単独国家の成長時代は過ぎた。米国中心の北米自由貿易協定(NAFTA)、そして欧州の欧州連合(EU)が誕生した。中国・韓国・日本の東洋3カ国が連帯すれば、アジア時代が開かれるだろう。これは米国が最も恐れる対象になるはずだ。米国は欧州を恐れない。欧州独自の問題が多いうえ、欧州は米国化されていて、米国にとって脅威にならない」
--アジア時代は本当に来ると思うか。
「アジア時代は日本の態度のため容易でない。おそらく米国が目指す米国・日本・韓国軍事同盟も日本のため実現が難しいだろう。また、韓日中協力は日本の態度と米国の干渉のため容易でない。例えば北朝鮮を通って韓国につながるガスパイプライン連結事業は非常に良いプロジェクトだ。ロシアの態度がよく変わるのも問題だが、結局、日本が反対するだろう。長期的に見ると、アジア時代はおそらく中国、韓国、ロシア、北朝鮮の協力が現実的だと考える」
--韓国の国家元老の故南悳祐(ナム・ドクウ)元首相は北東アジア安保協議体と北東アジア平和開発銀行を主張した。
「合理的な主張だと思う。北東アジアはますます重要になっている。平和開発銀行はとても良い考えだ。南北問題は南北当事者の意志と努力が最も重要だ」
--開城(ケソン)工業団地の国際化をどの考えるか。
「望ましい。ただ、北朝鮮側が中国企業の参加を歓迎するかどうかは分からない。北朝鮮が歓迎するなら、中国・ドイツ・スウェーデンなどの国が一緒に参加すればよい。過去に中国企業が北朝鮮に投資したが、困難が多いようだ。中国としても人件費がずっと上がり、他の国に行くよりも、対北朝鮮投資が有利な側面がある」 (中央SUNDAY第338号)
「韓国、南北協力でアジア時代開けば大きなチャンス」(1)
「文明の歴史があるところでは先進教育があったが、主に古典を教えた。近代以降、教育は実用性中心に変化し始めた。数学、医学、天文学、核、物理、化学教育が発達した。科学が重要だった。英国の産業革命は科学とそれほど関係がなかった。産業革命以降、工科大学ができたが、ケンブリッジやオックスフォードでは依然として政治・外交・植民地支配などを教え、古典的なパターンの人材を養成した。一方、後発産業国家のドイツの教育は非常に実用的だったし、科学技術人材の育成に集中し、大きな成功を得た。ドイツの成功に衝撃を受け、英国・フランスなどがこれを学ぼうと努力した」
--今日の米国の繁栄は「教育の力」と見なせるのか。
「米国は欧州のように貴族国家ではなく平民国家だ。国家予算を使って普遍的な教育を始めた国だ。MITのような工科大学が設立され、科学人材を育成した。英国の大学と違い、実用型の人材を養成した。経済・科学技術・経営管理などを教え、これは米国に非常に役立った。これに伴い、人格教育が弱まった。技術人材は育ったが、独自の思想を持つ知識人材を十分に育てることができなかった」
--米国の将来については。
「米国は世界第1の国であり、重要な国だ。ピークは冷戦が終わった直後だと見る。米国が下り坂をたどっているのが見える。また、世界のどの国も永遠のトップはない。米国は移民社会だ。欧州、南米、アジア、中国・韓国などからの大量の移民のおかげで経済が発展した。しかし人口構造が変わっている。白人でない人々の比率が高まり、インド系、ラテン系も増えている。果たして米国社会がこうした価値観を受け入れて融合できるかどうか最も大きなカギだ」
--米国の覇権スタイルが問題だと話す理由は。
「日系米国人学者フランシス・フクヤマは『歴史の終わり』で、米国を人類文明の最高峰だと主張した。自慢だ。米国は言葉ではすべての文化が平等だというが、内心では自分たちが最高だと信じているようだ。他の文化を見下げる慢心は結局、米国に打撃を与えるだろう」
--中国の将来はどう見ているのか。
「中国はかなり発展したが、問題点も多い。政治・社会・経済制度で学んで正すべきことが多い。中国のソフトパワーは小さい。古代はたくさんあったが、近代以降はなくなった」
--韓国の将来は。
「韓国は南北分断が最も問題だ。統一されず、外国勢力から干渉を受ける。韓国は人口と国土面積が小さい国だ。(経済発展で)重要な国になったが、最も重要な国になるのは難しい。南北協力を通じてアジア時代を開けば、より大きなチャンスが訪れる」
--アジア各国の成長よりアジア時代を強調する理由は。
「単独国家の成長時代は過ぎた。米国中心の北米自由貿易協定(NAFTA)、そして欧州の欧州連合(EU)が誕生した。中国・韓国・日本の東洋3カ国が連帯すれば、アジア時代が開かれるだろう。これは米国が最も恐れる対象になるはずだ。米国は欧州を恐れない。欧州独自の問題が多いうえ、欧州は米国化されていて、米国にとって脅威にならない」
--アジア時代は本当に来ると思うか。
「アジア時代は日本の態度のため容易でない。おそらく米国が目指す米国・日本・韓国軍事同盟も日本のため実現が難しいだろう。また、韓日中協力は日本の態度と米国の干渉のため容易でない。例えば北朝鮮を通って韓国につながるガスパイプライン連結事業は非常に良いプロジェクトだ。ロシアの態度がよく変わるのも問題だが、結局、日本が反対するだろう。長期的に見ると、アジア時代はおそらく中国、韓国、ロシア、北朝鮮の協力が現実的だと考える」
--韓国の国家元老の故南悳祐(ナム・ドクウ)元首相は北東アジア安保協議体と北東アジア平和開発銀行を主張した。
「合理的な主張だと思う。北東アジアはますます重要になっている。平和開発銀行はとても良い考えだ。南北問題は南北当事者の意志と努力が最も重要だ」
--開城(ケソン)工業団地の国際化をどの考えるか。
「望ましい。ただ、北朝鮮側が中国企業の参加を歓迎するかどうかは分からない。北朝鮮が歓迎するなら、中国・ドイツ・スウェーデンなどの国が一緒に参加すればよい。過去に中国企業が北朝鮮に投資したが、困難が多いようだ。中国としても人件費がずっと上がり、他の国に行くよりも、対北朝鮮投資が有利な側面がある」 (中央SUNDAY第338号)
「韓国、南北協力でアジア時代開けば大きなチャンス」(1)
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