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【社説】日本発の食品恐怖に積極対応すべき=韓国

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
日本の福島原子力発電所の放射能汚染水流出の波紋が手が付けられないほど広がっている。19日に原子力発電所内の貯蔵タンクに入っていた放射能汚染水300トンが海に流れたことが確認されたのに続き、22日には他の貯蔵タンク2カ所からも放射能流出が感知された。朝日新聞は24日、福島原子力発電所の港湾内で採取した海水の放射性トリチウム濃度が1週間で8~18倍まで高くなったと報道した。日本の原子力規制委員会はすでに21日に原子力発電所事故等級を1等級から3等級(重大な異常現象)に2段階上方修正した。

韓国に及ぼす衝撃も次々と大きくなっている。まず水産物市場が直撃弾を受けた。輸入品ならば無条件で避ける雰囲気に商人は韓国政府に対策を訴えている。「日本料理店に行くのをなぜか避けたくなる」という話もあちこちで聞かれる。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では「放射能怪談」が絶えない。出所不明の文がインターネットを埋め尽くし、食品安全に対する漠然とした不安感が増幅されている。

こうした中で韓国政府は22日に鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相主宰で対策会議を開き、輸入水産物の放射能検査結果を2週間隔で発表することにした。だが、韓国政府の対処がとても安易なのではないかとの懸念が相次いでいる。現在のように事態が緊迫して展開する状況では徹底して緻密な対応が必要という指摘が相次ぐ。


政界でも強力な政府の対応を促した。与党セヌリ党は、「最悪の場合、日本産農水産物の輸入全面禁止も考慮すべき」と促した。野党民主党も「日本産水産物に対する輸入許容値基準を強化しなければならない」と主張した。

韓国政府はいまからでも徹底した検疫を通じ国民の不安感を積極的に解消しなければならない。一部農水産物の検査にとどまっている標本調査の代わりに全数調査を実施し、その結果をすべて透明に公開して食品安全への心配を少しでも減らさなければならない。原産地表記に対する国民的不信が根深いという点を考慮し、輸入農水産物流通に対する監視・監督もさらにしなければならないだろう。

日本政府に対しても「言うべきことは言うべき」という世論に耳を傾ける必要がある。実際に日本の原子力規制委員会が現地調査を行った結果、東京電力が放射能汚染水が漏れ出た貯蔵タンクを1日2回ずつ点検していたとしながらも、点検記録を作成していなかったことが明らかになった。汚染水も少しずつ流出したと推定されるだけで、具体的にタンクのどの部位から、なぜ流出しているのか把握すらできていない実情だ。

そのため韓国政府では日本政府が放射能流出事故関連情報を隠蔽・縮小していなかったか細かく確かめ対策を促さなければならない。それでこそ「放射能怪談」を不安に思う国民の心を安定させることができる。国民の食品安全確保は何にも変えることはできない絶対命題であり最も基本的な政府の責務だ。(中央SUNDAY第337号)



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