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中国のスーパーパワーは誰も防げず…東アジアの利益めぐる米国との争奪戦は不可避(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

最近『歴史の慣性』を出した閻学通・中国精華大国際関係研究院長は「10年後、中国は米国と2強体制を構築するだろう」と予想した。[中央フォト]

国際外交学界が関心を持つ本1冊が先月、中国で出版された。閻学通・清華大国際関係研究院長(61)の『歴史の慣性(歴史的慣性)』だ。10年後の国際関係の変化を予測・分析したものだが、結論は米国と中国の2強体制が構築されるということだ。新華社通信や環球時報など中国メディアはもちろん、インターナショナルヘラルドトリビューンまでがその内容の破格性に関心を表した。夏の休暇中にもかかわらず研究室を空けない閻学通院長に会った。

--10年後、米国と中国の2強体制が構築されると主張している。中国の国力を量的にのみ評価したのでは。

「冷戦時代、ソ連は国内総生産(GDP)、ミサイル、衛星などすべての面で米国の相手にならなかった。それでもソ連はスーパーパワーだった。米国と同等な国力を備えた国家がスーパーパワーになるという概念は間違いだ(閻学通院長は『歴史の慣性』で総合国力を政治実力X(軍事力+経済力+文化力)という等式で解いた)。総合国力が米国の50%程度になれば、2強体制を構築することができると考える。国際問題の専門家はほとんど多極体制を予想している。しかし客観的に見ると、10年後に中国を除いた日本、ロシア、フランス、英国、インド、ブラジルのどの国も規模と質的な側面で米国の半分に近接できない。しかし中国のGDPはすでに米国の半分だ」


--中国がスーパーパワーを自称しても、米国が受け入れるだろうか。

「重要な問題はそれだ。しかし中国が年平均7%以上の経済成長をする現在の状況を10年だけでも維持すれば、どこの誰もスーパーパワーへの浮上を防ぐのは難しい。総合国力が量的には米国と似ていて、質的にも50%を超えれば、米国も制止できないだろう」

--二極化が米中対決構図に発展し、冷戦を招くおそれもある。

「欧州はすでに成長動力を失った。世界の中心が欧州から東アジアに移動する理由だ。したがって東アジアの核心利益をめぐり米中の葛藤は避けられないだろう。しかし武力衝突よりは外交的友好関係の拡大や科学技術をめぐり競争が深まる可能性がもっと大きい。米中間の武力衝突はお互いにとって破滅だ」

--二極化体制の中国外交は「王道政治の現代化」というが、どういう意味なのか。

「王道の核心は規範を作ることだ。この規範を通じて国際社会を管理しようということだ。古代中国の王道政治の伝統的観点は“以身作則”、すなわち率先垂範することだ。例えば、世界を管理するのに暴力を使用してはならないという規定を作れば、中国が率先垂範して各国がこれを守るようにすることだ」

--米国と中国が規範を作り、他の国が従わなければならないということか。

「誤解だ。規定は必ず各国の合意を経て作られなければならない。客観性のない規定は規定でない」

--現在の国連が追求する国際秩序の規範と王道政治が強調する規範は何が違うのか。

「国連は各国外交のチャンネル、道具であり、主体ではない。規範の主体は国家だ。国家間の規範の強制性がチャンネルや道具を通した強制性より強い」



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