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許泰烈前秘書室長「疲れた」 …青瓦台穏健論者の退場

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「青瓦台(チョンワデ、大統領府)首席秘書官が4人も交代する中、退くのが道理ではないだろうか」。

李貞鉉(イ・ジョンヒョン)広報首席秘書官が青瓦台改編公式ブリーフィングを開く直前の5日午前9時50分、許泰烈(ホ・テヨル)前秘書室長は自分の事務室に来た数人の側近にこのように立場を明らかにしたという。

許前室長はこの席で「最善を尽くしたし、そつなく大統領を補佐しようとした。時には直言もした。しかし朴大統領と不協和音があったわけではない」という趣旨の話もしたという。また数日前から交代を予感していたかのように「心身ともに疲れた。もうそろそろ休みたい」と話していたと、周囲の人たちは伝えた。


実際、許前室長は体重が最近7キロほど落ち、夜も眠れず体調が良くなかったという。好んで飲む爆弾酒(ビールと洋酒のカクテル)も最近は遠ざけていた。元祖朴槿恵(パク・クネ)系統で、2012年総選挙でセヌリ党の公認から外れた後、朴槿恵政権の初代秘書室長として華麗にカムバックしたが、秘書室長任命169日目に電撃的に退くこととなった。

許前室長の交代は、朴大統領が1泊2日間の短い休暇を過ごした「猪島構想」で出てきた。朴大統領が首席秘書官を入れ替えて下半期から国政に弾みをつけることを決心し、秘書室長の同時交代に傾いたという分析が多い。

一部では人事問題をめぐり朴大統領と許前室長の間に不穏な空気が流れていたという観測もある。特に、公共機関長の人事が過度に官僚出身に偏っているという指摘と同時に人事が一時中断する曲折もあった。許前室長は人事委員会の委員長だ。また青瓦台政務首席秘書官の人選も許前室長が推薦した人事案が受け入れられず、空白が2カ月以上長期化することもあった。

一部では許前室長が5月の「尹昶重(ユン・チャンジュン)事態」を収拾する過程で消極的な態度を見せ、事態をこじらせたことも、交代の原因になったという見方もある。朴大統領と許前室長は最近の国家情報院事態をめぐってもやや隔たりがあったという。内務官僚出身の許前室長は青瓦台内で穏健論者に分類される。

青瓦台のある関係者は「朴大統領は国家情報院事態に対して野党に断固たる姿を見せるケースが多かったのに対し、許前室長は民主党の洪翼杓(ホン・イクピョ)前院内報道官の“鬼胎(生まれてはいけない人)”発言問題や国家情報院国政調査など与野党の葛藤状況で与党が譲歩すべきだと話すなど穏健論を強調することが多かった」と伝えた。この過程で朴大統領と許前室長の間に温度差があったという見方もある。

しかし内務官僚で専門分野が強い許前室長が豊かな公職経験と政務感覚(3選議員)を基礎に、不安なスタートを切った「第1期青瓦台」を安定させる役割をしたという評価も少なくない。



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