市民団体“男性連帯”のソン・ジェギ代表(46)が、29日午後、ソウルの西江(ソガン)大橋南端から遺体で発見された。麻浦(マポ)大橋から漢江(ハンガン)に身を投げて4日ぶりだ。男性連帯の切迫を訴えるために選んだ極端なパフォーマンスを結局自殺で締めくくったことになる。
ソン代表の遺体は家族も確認するのが難しいほどひどく傷んだ状態だったという。しかしこの4日間、ソン代表はツイッターなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス)空間で嘲弄の対象になった。生死が不明な状況で、ソン代表に向けられた大量の“卑劣な言葉”は苛酷なほどであった。例えばこのようなものだった。
「ああ、あなたは行きました。面白くなくなりました」。「さようなら、ソン・ジェギ」
26日、麻浦大橋で発見された落書きの文面だ。一部のネットユーザーはソン代表が身を投げたところを“聖地巡礼”という言葉で皮肉りながらこうした落書きを残した。あるネットユーザーは彼の遺影や太極旗などを橋の上にのせたりもした。
落書きや遺影などは“認証ショット”形態でツイッターなどのSNSに急速に広がった。一部のネットユーザーはこの認証ショットにも「ベンツもあるらしいのに、なぜ身を投げるのか」「ソン・ジェギのために警察だけが苦労した」という冷やかしのコメントをした。
もとはと言えば今回の事件自体がSNSから触発された。ソン代表本人もツイッターを通じて漢江投身を予告した。彼は24日「明日、漢江に身を投げます。皆さんリツイートをお願いいたします」とツイッターに記した。男性連帯の困難な状況を訴えるためにSNSを道具に選んだのだ。しかし該当のツイッターに批判があふれるとすぐにソン代表本人も“卑劣な言葉”で応酬した。「黙れ」「でたらめばかり」など推敲されないままの彼の言葉がツイッターに上がってきた。
ソン代表は初めから自殺する意図はなかったようだ。投身パフォーマンスのためにダイビングの練習までしたという。しかしどんな理由でも、命が危険な状況を担保にして自身の主張を繰り広げるのは正しいことではない。
SNSでは無責任な主張が勝手に排泄されたりする。人々はその内容が誤っていたとしても特に罪悪感もなくリツイートして拡散をそそのかす。SNSでは刺激的な内容であるほど注目を引いて広がる速度もはやい。ソン代表もこのような空間の特性を勘案して、自身の生命まで賭けた極端なパフォーマンスを敢行したのかもしれない。ソン代表の投身場面はツイッターで生中継された。男性連帯のある会員は、投身を止める代わりに写真を撮ってツイッターに掲載した。
SNSの“耐えられないほどの軽さ”は、今や人間の生命まで軽視する状況になってしまった。刃物を誤って使えば凶器となるように、SNSを誤用すればもはやコミュニケーションの道具ではなく他人を殺すこともできるという点を、ユーザーが認識すべき時だ。
ミン・ギョンウォン社会部門記者
ソン代表の遺体は家族も確認するのが難しいほどひどく傷んだ状態だったという。しかしこの4日間、ソン代表はツイッターなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス)空間で嘲弄の対象になった。生死が不明な状況で、ソン代表に向けられた大量の“卑劣な言葉”は苛酷なほどであった。例えばこのようなものだった。
「ああ、あなたは行きました。面白くなくなりました」。「さようなら、ソン・ジェギ」
26日、麻浦大橋で発見された落書きの文面だ。一部のネットユーザーはソン代表が身を投げたところを“聖地巡礼”という言葉で皮肉りながらこうした落書きを残した。あるネットユーザーは彼の遺影や太極旗などを橋の上にのせたりもした。
落書きや遺影などは“認証ショット”形態でツイッターなどのSNSに急速に広がった。一部のネットユーザーはこの認証ショットにも「ベンツもあるらしいのに、なぜ身を投げるのか」「ソン・ジェギのために警察だけが苦労した」という冷やかしのコメントをした。
もとはと言えば今回の事件自体がSNSから触発された。ソン代表本人もツイッターを通じて漢江投身を予告した。彼は24日「明日、漢江に身を投げます。皆さんリツイートをお願いいたします」とツイッターに記した。男性連帯の困難な状況を訴えるためにSNSを道具に選んだのだ。しかし該当のツイッターに批判があふれるとすぐにソン代表本人も“卑劣な言葉”で応酬した。「黙れ」「でたらめばかり」など推敲されないままの彼の言葉がツイッターに上がってきた。
ソン代表は初めから自殺する意図はなかったようだ。投身パフォーマンスのためにダイビングの練習までしたという。しかしどんな理由でも、命が危険な状況を担保にして自身の主張を繰り広げるのは正しいことではない。
SNSでは無責任な主張が勝手に排泄されたりする。人々はその内容が誤っていたとしても特に罪悪感もなくリツイートして拡散をそそのかす。SNSでは刺激的な内容であるほど注目を引いて広がる速度もはやい。ソン代表もこのような空間の特性を勘案して、自身の生命まで賭けた極端なパフォーマンスを敢行したのかもしれない。ソン代表の投身場面はツイッターで生中継された。男性連帯のある会員は、投身を止める代わりに写真を撮ってツイッターに掲載した。
SNSの“耐えられないほどの軽さ”は、今や人間の生命まで軽視する状況になってしまった。刃物を誤って使えば凶器となるように、SNSを誤用すればもはやコミュニケーションの道具ではなく他人を殺すこともできるという点を、ユーザーが認識すべき時だ。
ミン・ギョンウォン社会部門記者
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