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【社説】スターの自殺、生命軽視で大衆への犯罪=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
また一人のスターが自殺した。元プロ野球選手で、故チェ・ジンシルさん(女優)の元夫チョ・ソンミンさんが極端な選択をした。数日前には人気ドラマ「アイリス」の制作者のチョ・ヒョンギルさんが、昨年はファッションクリエーターのウ・ジョンワンさん、新人タレントのチョン・アユルさんが自殺した。しかしスターの自殺を温情的な目で見て済ませるには、社会的な悪影響が非常に大きい。

すべての自殺は伝染性がある。特にスターの自殺は模倣自殺を招く可能性が高い。実際、2008年にチェ・ジンシルさんが自殺した直後、全国的に自殺率の統計値が上がった。感性が鋭敏な青少年やうつ病患者には、スターがばらまく“自殺ウイルス”は致命的なものになりかねない。したがってスターの自殺は個人の選択の自由ではなく、社会的犯罪と見なさなければならない。

よく知られているように、韓国の自殺率は経済協力開発機構(OECD)で最高水準だ。1時間に2人の割合で自殺者が出ている。先進国の約2倍だ。特に若年層の死亡原因は交通事故とともに自殺が1、2位を争う。生命軽視風潮が韓国人の心を揺さぶっているのだ。苦しむ人たちに希望を与えるべき芸能人・スポーツスターが自分の命を捨てる行列の先頭に立つ行為は、いかなる場合も合理化されない。


関連部処・団体はスターを対象に自殺防止キャンペーンや予防教育をする必要がある。自殺の主な原因のうつ病を早期に発見し、医療機関の支援を受けるシステムも作らなければならない。しかし何よりもスター自らが、自殺が社会的に深刻な悲劇を招く可能性があることを知らなければいけない。人気があれば、それに相応する責任が伴うことを心に深く刻んでおくべきだ。

自殺報道も問題だ。推測・過剰競争はもちろん、葬儀に姿を現した有名人の泣き崩れる場面を浮き彫りにする。こういう報道姿勢は、自殺の犯罪的側面を縮小したり同情的な視点で美化したりする。その影響を考慮し、否定的・慎重な態度を見せなければならない。芸能界・体育界の人たちもメディアを通じて「残念」と話す前に、「間違った選択だ」ときっぱりと話すようにするべきだ。



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