朴槿恵（パク・クネ）大統領が「開城（ケソン）工業団地を中断させたのは北朝鮮であり、これを解決する責任も北朝鮮にある」と述べた。１４日に公開されたフランス政治時事専門誌「ポリティク・インターナショナル」のインタビューでだ。朴大統領は「開城問題を適当に妥協し、正常化させた後、一方的な約束破棄でまた工業団地稼働が中断するという悪循環を繰り返さない」とし、このように明らかにした。

インタビューは先月９日に書面で行われた。先月９日は、開城工業団地正常化のためのソウル南北閣僚級会談を控え、韓国側の千海成（チョン・ヘソン）首席代表と金聖恵（キム・ソンヘ）祖国平和統一委員会部長間の板門店（パンムンジョム）実務接触があった日だ。開城工業団地稼働中断事態が長期化し、交渉がちょうど再開された時点であるため、世論は対話ムードの中にあったが、朴大統領は「適当に妥協しない」という対応基調を固めていたことがインタビューを通じて確認された。ソウル南北閣僚級会談は、その後の交渉で会談代表の格をめぐる問題が浮上し、実現しなかった。

朴大統領は北核問題についても「北が挑発で危機を作れば、適当に妥協して見返りを与えるという悪い慣行を繰り返してきた」とし「もうそのような悪循環を断ち切る考え」と強調した。ただ、朴大統領は「北が本当に変化した姿勢を見せる場合、開城工業団地の国際化を推進し、より安定的に開城工業団地を発展させていく計画もある」と紹介した。「時間がかかっても国際社会のルールと原則が通用するよう、開城工業団地問題を解決していく方針」とも述べた。


こうした中、１５日、開城工業団地内総合支援センターでは第３回実務会談が開かれる。韓国側首席代表は新しく任命された金基雄（キム・ギウン）統一部南北協力地区支援団長が務める。北側は朴哲洙（パク・チョルス）中央特区開発指導総局副総局長がそのまま団長として出てくる予定だ。

これまでの２回の実務会談ではお互いの立場を確認しただけで終わり、今回の会談は本交渉の性格を帯びている。開城工業団地が正常化するかどうかが決まる岐路の交渉ということだ。

会談を控えて北朝鮮は１１日に統一部に非公開で伝えた通知文全文を、１３日に官営朝鮮中央通信を通じて公開した。対南機構である祖国平和統一委員会（祖平統）書記局名義の通知文は、北朝鮮が金剛山（クムガンサン）観光再開、離散家族対面問題と関する会談を提案したが、統一部が離散家族対面だけを受け入れたことで、駆け引きを行う当時に送ったものだ。南北間の通知文は核心内容だけを制限的に公開するのが慣例で、全体の文書を表したのは異例。

北朝鮮が公開した通知文の一部はこうだ。「われわれの提案は、開城工業地区問題の正常化のための南北当局実務会談とともに、南北間に提起される最も切迫した問題を解決していこうという一念によるものです。しかし私たちは南側の意見を考慮し、開城工業団地問題の解決に集中するために、２つの会談をともに先送りにしようということです」。過去の「～だった」などの高圧的な文末表現から、「～ます」「～です」などの丁寧語に変わっている点が目を引く。

北朝鮮は「開城工業地区問題が解決されない限り、今後、南北関係ではいかなる前進もありません」「開城工業地区の問題がどうなるかが、全般的に南北関係に影響を及ぼすことになるはずです」とも伝えた。

通知文には「７・４共同声明と６・１５共同宣言の精神に基づき、工業地区事業を一日も早く正常化することに対するわれわれの立場は始終一貫しています」という内容もあった。２０００年の南北首脳会談当時の６・１５共同宣言より、朴正熙（パク・ジョンヒ）大統領時代の７・４共同声明を先に取り上げ、融和的なジェスチャーを見せたのだ。

その一方で「信頼はどちらか一方の基準を守る時に成り立つのではなく、南北対話を政略的な目的によって選別的に取り組みながら信頼を云々するのは偽善です」とし、朴大統領の「韓半島信頼プロセス」政策を批判した。

「現在のように相手の善意を愚弄しながら傲慢無礼な言動を続ければ、大きな禍を自ら招き、李明博（イ・ミョンバク）政権当時より苦い経験をするということを銘記しなければならないだろう」という言葉も入れた。