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【コラム】結婚を避ける韓国社会

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
母性と育児に加算点を与え、軍勤務修了に加算点を与えるといった諸説が乱れ飛んでいるが、大多数の若くて元気な女性は、軍隊に行ったところで子供は産まないと話す。

男性たちも、やはりお金も家もないのに何の結婚かと手を横に振る。目が高くて結婚できない、利己的だから結婚しなくなるのだという方式で非難を浴びせるものではない。むしろ青年たちが未来に対して悲観的に展望するしかないようにさせる、正義もなく機会も封鎖された構造的な問題点を、はやく改善しなければならないだろう。

個人的な理由も、一緒に推し量ってみなければならない。成長する中で両親との関係が幸せでなかったとすれば、心身ともに健康な両親の役割について学ぶ機会もなかっただろう。子供のために無条件的に犠牲になりながら特別な要求もしなかった昔とは違って、高度成長の資本主義社会に生き残らなければならなかった近頃の両親たちは、本人の恨みを晴らしてほしいという負担まで子供の肩にのせる。大人たちの知恵が尊重される時代でもなく、子供はそんな両親たちが重苦しいだけだ。両親たちの不安な老後に責任をとって扶養するどころか干渉せずに面倒だけみてほしいと堂々と要求したりもする。老いた両親を養う義務がないと考える子供が大部分だとすれば、回収不可能な子供の教育はバカな投資のように見えるだけだ。家族内の葛藤でさまざまな傷を受けた場合も、結婚と育児に対して肯定的な態度を持つのは難しい。


「結婚してみても損だ。お前はあちこち周りを見ずに、したいことを思い切りしながら1人で暮らしなさい」というメッセージを陰に陽に送る両親も少なくない。好きなようにならない子供らと取っ組み合いながら「お前にそっくりの子供を産んで育ててみろ」と言って呪う両親たちに、子供は「絶対に私に似た子供は産まない」と呼応する格好だ。

内的自信がなくて最初から結婚自体を夢見ることもなかったり、何かに献身して責任を負うということを避けたりするのも問題だ。現実でチャレンジ精神を育てる代わりに“無限挑戦”のような番組で挑戦という単語を見物してしまう。そんな若者たちにとって出産奨励金何百万ウォンは、何の意味があるだろうか。その渦中に未婚の母は、モーテルで公衆トイレで子供を遺棄してしまう。準備ができなかった幼い母性と彼らの子供もしっかりと保護してこそ真の先進社会ではないだろうか。実際に先進国の中には妊娠した女子高校生のための授乳室や休憩室を用意している所もある。

一方では、フィリピンには売春などで生まれたコピノ(Kopino:韓国男性どフィリピン女性の間に生まれた子供)が1万人を超えており、彼らを包容する方策も用意しなければならないだろう。ベトナム戦争以後ほかの低開発国に広がった遠征買春を考えてみれば、いかに多くの韓国の血が外国に放置されているのかと思うと恥ずかしい。彼らだけでも全て迎え入れても韓国の未来は明るい。父親だけで立証されるならコピノとその母親の移民を受け入れ、未婚の母や未婚の父に子供を育てられる住居と働き口を提供する、そんな温かい国を夢見てみる。世の中に対する冷笑と未来に対する悲観主義に陥って、大人としての献身と責任を恐れ回避する若者たちに、新興国出身の子供たちはむしろ大きな師匠となるかもしれない。

(中央SUNDAY328号)



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