軍事訓練でも参加団の派遣を決めるなど、韓中間の軍事協力もさらに強化された。これに先立ち中国は、初めて鄭議長が韓国空軍のＣ－１３０輸送機で訪問することを認めたほか、鄭議長の北海艦隊訪問時に自国の専用機を提供し、中国軍北海艦隊指揮部が韓国海軍第２艦隊と連結した直通電話を利用して通話することにした。

崔竜海特使の訪中直後に中国を訪問し、范長龍副主席と会った韓国の宋泳勤（ソン・ヨングン）セヌリ党議員は「中国の人たちはほろ酔い機嫌で“大哥（兄さん）”といえる関係になってこそ親しい友人と考える」とし「中国銘酒の茅台酒を飲み、“大哥”と呼びながら両国関係の発展を約束し、虚心坦懐に話を交わした」と雰囲気を伝えた。

朝中血盟関係を率いてきた毛沢東・鄧小平主席と北朝鮮の金日成（キム・イルソン）主席・金正日（キム・ジョンイル）総書記ら先代指導者が死去し、関係が薄れている。その一方で、韓中国交樹立（１９９２年）から２０年以上が経過し、韓中関係は緊密になっている。人間的な絆を重視する中国の“関係”文化に、韓国が自然に溶け込んでいるという分析だ。


実際、陸軍第３軍野戦軍司令部と中国済南軍区が０５年に姉妹提携を結んで以来、毎年、指揮官の訪問が続いている。第３野戦軍司令官出身の民主党の白君基（ベク・グンキ）議員は「金寛鎮（キム・グァンジン）国防部長官が第３軍司令官だった０５年、済南軍区と姉妹提携を結んだ」とし「司令官から退いた後にも中国を訪問し、関係を維持している」と伝えた。

范長龍副主席も済南軍区司令員（司令官）を務め、韓国との関係強化に率先しているという説明だ。済南軍区指揮部が韓国を訪問する際、韓国の軍人と一緒に入浴するなど友情を固めてきたという。匿名を求めた第３軍司令部出身の関係者は「中国軍高官は団体で入浴するのを避けるが、一緒に入浴をしてからさらに関係が強まったと話した。崔潤喜（チェ・ユンヒ）海軍参謀総長と成日煥（ソン・イルファン）空軍参謀総長も今年中に中国を訪問し、協力関係を広める計画だ。

◆茅台酒＝高粱（モロコシ）を主原料でする蒸留酒。清の時代から貴州省茅台村で作り始め、茅台という名前がついた。アルコール含有量は約５５％。現在まで１４個の国際的な賞を受賞し、水井坊、五粮液などとともに中国を代表する銘酒とされる。今月初めのオバマ大統領と習近平主席の米中首脳会談当時、夕食会で茅台酒が乾杯酒として登場した。



中国、北朝鮮・崔竜海には合同訓練を拒否…韓国・鄭承兆は茅台酒で歓待（１）