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あんパン・江南ファッションが通用するインドネシア、韓流のヒドゥンマーケット(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
インドネシアの購買力も急激に質が高まっている。人口1000万人のジャカルタの1人当たりのGDPは1万2500ドル。2000年代に入ってから年平均成長率は6%台だ。経済で内需が占める比率も60%と高い。

現地流通業界の関係者は「ジャカルタ空港から1年間に出国する人は650万人だが、200万人ほどの勤労者を除いた約450万人がシンガポールなどでショッピングをする上流層」とし「流通市場の規模だけでもこの10年間で50%も拡大した」と分析した。

コンサルティング会社のマッキンゼーは、2030年までにインドネシアは中産層(年所得3600ドル以上、05年不変価格基準)が1億3500万人となり、ドイツ・英国を上回る世界7大経済大国になると予想した。


海外同胞のクォン・テヒさんは「00年代に入り、ジャカルタに高層ビルがあちこちに建設され、自動車が急速に増えた」とし「ちょうど韓流ブームが広がり、韓国商品・文化に対する需要が急増している」と話した。

“韓流”に代表される差別化は、韓国企業がインドネシア消費市場で競争できる武器だ。サンバンウル海外事業部のチョ・ソンビン本部長は「インドネシアは韓流の影響力が大きく、韓国製品に対する認知度が高い方」と述べた。トゥレジュールはインドネシアになかったあんパンを紹介し、一日に1500個ほど販売している。

ロッテ免税店は昨年ジャカルタ国際空港に免税店をオープンし、1年で世界トップのDFSを抜いた。キム・テホ・ロッテ免税店インドネシア法人長は「親切なサービスと割引販売という韓国式ノウハウが成功につながった」と話した。ロッテ百貨店も女性服・靴など商品群別に売り場を配置し、マイレージなどメンバーシップサービス、韓国式親切教育などで現地企業と差別化する予定だ。

インドネシアに進出した韓国消費産業企業は現地化にも力を注いでいる。ロッテマートでは毎週金曜日、全職員が伝統衣装「パティック」を着て勤務する。また売り場にイスラム教徒のための祈祷場所も設置している。

ビビゴ・マッドフォーガーリック・スクールフードなど外食会社は味が濃い鶏肉と牛肉のメニューを開発するなど、現地の人の好みに合わせている。ロッテ百貨店は複合ショッピングモール中心の現地環境を考慮し、デパートとショッピングモールの境界をあいまいにし、外食業者の入店比率を国内店舗の3倍に高めた。

現地企業のインフラを利用したりもする。キョチョンチキンは今年4月、ホテル・飲食品・自動車輸入業などを手掛ける現地のワハナグループとマスターフランチャイズ契約を結び、高級ショッピングモールに1号店予定地を確保した。カフェベネは現地中堅企業ヘルマワングループと提携し、2015年までに30店舗を開く予定だ。

インドネシアに韓国企業が次々と進出するのは、国内の外食業出店制限規制とも関係がある。ある中堅外食会社の代表は「韓国では事実上、新規店舗を出すのが難しく、海外進出に力を注ぐ方針」と述べた。

国内流通会社の進出は自力で進出が難しい中小企業にも新しい機会だ。ロッテマートは昨年12月、インドネシア売り場に韓国有数の中小企業商品専用販売館「Kヒットプラザ」を設置した。中小企業振興公団が中小企業製品専用で運営する「ヒット500」商品のうち、インドネシア進出を志願した64社の272商品が恩恵を受けた。

インドネシアの人口の90%以上が信じるイスラム教にはザーカット)(慈善)という義務がある。裕福な人が毎年財産の一部を困窮者に分ける伝統だ。インドネシアに進出した韓国流通業会社の関係者は「分け合いを当然視するこうした雰囲気のため、企業も社会貢献活動に大きな関心を注いでいる」と伝えた。

先月28日、ジャカルタ東部カンプンメラユ地域の青少年体育施設。洪水の痕跡がまだ残る講堂に午前の早い時間から住民が集まった。ここでは25日からロッテ百貨店と医療ボランティア団体「開かれた医師会」が共同で医療ボランティアを行なっている。韓国から参加した医師・薬剤師・看護師15人とロッテ百貨店職員、顧客ボランティア約10人が休む間もなく動いた。ボランティア関係者は「4日間に子どもから高齢者まで約2000人が診療を受けた」と伝えた。

ジャカルタ市内の病院では、風邪で注射1本を受けるのに、一食の食費の20倍にのぼる26万ルピー(約2700円)もかかる。この日、2週間分の血圧薬と皮膚薬の処方を受けたサルラマさん(46)は「病院に行くお金がなく、診療を受けられない人が周辺に多い」とし「インドネシアは医療支援が切実だ」と話した。



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