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最後のナチス戦犯ハンター「日本、過去の歴史忘却を越えて歪曲」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

エフライム・ツーロフSWC所長(65)。

親族89人をナチスの手によって亡くし、夫人とともに生き残ったホロコースト生存者で、ナチス戦犯ハンターとして有名なサイモン・ヴィーゼンタール氏(1908-2005)は2003年、戦犯追及の終了を宣言した。1977年にユダヤ人人権団体サイモン・ヴィーゼンタール・センター(SWC)を設立し、1100人以上の戦犯の起訴に貢献したヴィーゼンタール氏は「もう断罪する大物ナチス戦犯は残っていない」として引退を発表した。しかしそれから10年が過ぎた今でも、世界各地に隠れていて摘発されたナチス戦犯の話が度々出てくる。

戦犯追及を続けているのはヴィーゼンタール氏の後継者エフライム・ツーロフSWC所長(65)。「ナチス残党の98%はすでに死亡したが、残り2%を審判台に立たせるまでハンティングは終わらない」と話すツーロフ氏を世界は「地球上最後のナチスハンター」と呼ぶ。

そのツーロフ氏が最近、戦犯追及ほど心血を注いでいることがある。歴史的記録の保存だ。時間が流れて痛恨の歴史が埋もれるのを防ぐというのがサイモン・ヴィーゼンタール・センター設立の趣旨だが、最近問題になっているのは「忘却」ではなく「歪曲」というのがツーロフ氏の説明だ。


ツーロフ氏は「自国民の犯罪を認めず、断罪を拒否する国が犯した戦争犯罪については、よりいっそう歴史的な記録を正確に残すべき」とし、最近の日本に注目していると述べた。「日本の指導者が戦争犯罪を認めず戦犯に敬意を表している」という嘆きは、ツーロフ氏が中央日報の電子メールインタビューに応じた理由でもあった。

◆戦犯断罪、日本の国益に

ツーロフ氏は日本政府に対する助言から始めた。「真の和解は真実に基づく。指導者から真実を述べるべき」ということだった。安倍晋三首相と橋下徹大阪市長の歴史歪曲妄言をどう思うかという質問に対し、「政治家と官僚の言動をすでに以前から懸念していた」と話し出した。ツーロフ氏は「隠れた戦争犯罪を摘発し、戦犯を法廷に立たせるのが日本の義務であり、それが日本の国益にも合う」とし「単なる謝罪だけでは被害国の正当な怒りは収まらない」と説明した。

日本人A級戦犯7人に対して死刑が宣告された1946年の東京裁判後、日本は自国国籍者の戦争犯罪に対して調査や起訴をしたことがない。当時の裕仁天皇は起訴されず、戦犯の相当数がその後に赦免された。韓国はこの過程に参加することもなかった。



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