父親と息子がロバを引っ張って市場に向かっていた。通り過がりの人が「ロバは乗るものではないのですか」と言った。父親は息子をロバに乗せた。すると別の人が言った。「あの親不孝息子を見たか。老いた父親を歩かせるとは」。今度は父親がロバに乗った。通り過ぎる女性が話した。「あの怠けた男をちょっと見て。自分だけ乗って幼い息子を歩かせるとは」。父親は息子と一緒に乗った。すると過ぎ去る人々が指を差して話した。「 恥ずかしくないのか。無力でかわいそうなロバに2人も乗って行くとは」。父親と息子は悩んだ末にロバを逆さにして竿にぶら下げ肩にかついで行った。よく知られたイソップ童話だ。本来この童話の教訓は定見もなく他人の言葉だけを聞いてはいけないということだが、この頃の韓国に広がっている状況に照らして遠回しに言いうと全く違って読まれる。
◇日増しに激しくなる働き口争い
父親と息子が互いに仕事を探している。息子が先に就職先を決めれば親不孝だという声を聞くのが常だ。息子をさし置いて父親が就職先を決めれば前途洋々たる息子の境遇がかわいそうだ。それでも同じ働き口を父親と息子が分け合うことも難しい。まごまごしていては、せっかくの働き口を他人に奪われてしまうところだ。まるで父親世代と息子世代が働き口をめぐって神経戦をするような局面だ。まだ衝突までは行ってはいないが、働き口をめぐる世代間葛藤はもう爆発寸前の戦雲が漂っている。
韓国での世代葛藤は、4月に与野党が50代の父親の世代を狙って定年を60歳まで延長する法案に合意する中で表面化した。すぐに就職できず失業者の境遇を免れることができない20代の反発が大きかった。「父の世代が働き口を奪い取って離さなければ、子供世代の新規就職がさらに難しくなる」ということだ。企業らも胸苦しい思いは同じだ。生産性が落ちる壮年層の定年を義務的に60歳まで延ばそうとするなら人件費の負担がふくらみ新規採用を減らすほかはないためだ。
すると韓国の政界は5月末に20代就業者のためのオーダーメード型のプレゼントを出した。『青年雇用促進特別法』を見直して、公共機関が新規職員を採用する時は定員の3%以上は必ず29歳未満の未就業者を雇用するようにしたのだ。20代を1人でも多く就職させようとする国会議員の努力が涙ぐましい。ところが青年雇用拡大という良い趣旨にもかかわらず、とんでもないところで問題が勃発した。公共機関の新規採用規模が定員の3%にとどまるのに、これを20代がみな持っていけば30代の未就業者は公共機関の就職の道が最初から行き詰まるとして反発しだしたのだ。30代の就職希望者が憲法訴訟の提起まで取り上げて論じるとすぐに韓国政府は青年の範囲を34~35歳まで広げる方案を考慮し始めたという。
【コラム】韓国内で激化する世代間の䆏職戦争
◇日増しに激しくなる働き口争い
父親と息子が互いに仕事を探している。息子が先に就職先を決めれば親不孝だという声を聞くのが常だ。息子をさし置いて父親が就職先を決めれば前途洋々たる息子の境遇がかわいそうだ。それでも同じ働き口を父親と息子が分け合うことも難しい。まごまごしていては、せっかくの働き口を他人に奪われてしまうところだ。まるで父親世代と息子世代が働き口をめぐって神経戦をするような局面だ。まだ衝突までは行ってはいないが、働き口をめぐる世代間葛藤はもう爆発寸前の戦雲が漂っている。
韓国での世代葛藤は、4月に与野党が50代の父親の世代を狙って定年を60歳まで延長する法案に合意する中で表面化した。すぐに就職できず失業者の境遇を免れることができない20代の反発が大きかった。「父の世代が働き口を奪い取って離さなければ、子供世代の新規就職がさらに難しくなる」ということだ。企業らも胸苦しい思いは同じだ。生産性が落ちる壮年層の定年を義務的に60歳まで延ばそうとするなら人件費の負担がふくらみ新規採用を減らすほかはないためだ。
すると韓国の政界は5月末に20代就業者のためのオーダーメード型のプレゼントを出した。『青年雇用促進特別法』を見直して、公共機関が新規職員を採用する時は定員の3%以上は必ず29歳未満の未就業者を雇用するようにしたのだ。20代を1人でも多く就職させようとする国会議員の努力が涙ぐましい。ところが青年雇用拡大という良い趣旨にもかかわらず、とんでもないところで問題が勃発した。公共機関の新規採用規模が定員の3%にとどまるのに、これを20代がみな持っていけば30代の未就業者は公共機関の就職の道が最初から行き詰まるとして反発しだしたのだ。30代の就職希望者が憲法訴訟の提起まで取り上げて論じるとすぐに韓国政府は青年の範囲を34~35歳まで広げる方案を考慮し始めたという。
【コラム】韓国内で激化する世代間の䆏職戦争
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