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「金正恩、核・経済実益をともに握ろうと勝算のない賭け」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中央日報・米戦略国際問題研究所(CSIS)年次フォーラム第2セッションで出席者が討論している。左側から金永熙(キム・ヨンヒ)中央日報論説委員、リチャード・ルガー元米上院外交委員長、リチャード・アーミテージ元米国務副長官、金泰栄(キム・テヨン)元国防部長官、キム・フンギュ誠信女子大教授。

「金正恩(キム・ジョンウン)の北朝鮮、どこへ向かうのか」をテーマにした第1セッションで、マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問・日本部長は北朝鮮との対話について懐疑論を述べた。

グリーン氏は「北朝鮮との対話は有用性が大きく落ちた。戦略的忍耐(Strategic Patience)は北朝鮮より失うものが多い韓国と米国の言い訳にすぎない。対話を悪用して北朝鮮が核兵器を開発できる偽装幕を与える可能性があることを看過してはならない。対話の代償は大きい」と主張した。「対話がしばらく挑発を自制させることはあっても、(歴代)北朝鮮政権の態度を分析すると、対話の後すぐに挑発を始めた」と指摘しながらだ。

グリーン氏は「金正恩第1書記が長い間のゲームを終わらせようとしている。その終わりは核保有国と認められることだ。核保有を認めると誤解するようなメッセージを北朝鮮に与えないよう注意しなければならない」と強調した。


延世大の文正仁(ムン・ジョンイン)教授の司会で進行された討論で、出席者は北朝鮮の体制について「統治者が神と受け入れられる神政体制」という分析には一致した。しかし北朝鮮体制の変化をもたらす解決法をめぐっては見解が違った。

以下は討論者の発言の要旨。

◆体制安全の保証を受けてより多くの要求も

マイケル・グリーンCSIS上級顧問・日本部長=金正恩政権もそれなりの合理的な論理を持って挑発している。過去は核能力を確保するために投資したとすれば、今はその収益を回収しようとしている。金正恩の「最後のゲーム(End game)」はそういう意味で新たなギャンブルだ。核保有国と認められ、体制の安全を保証され、より多くのものを要求するという悪循環につながるだろう。金正恩は国内権力基盤の強化に負担も感じるが、いまギャンブルを楽しんでいる。ただ、政権の大きな基盤は相変わらず神政体制だ。人為的に飾られた体制は常に崩壊する可能性がある。そのために、国際社会から核兵器の保有を認められ、制裁を受けず、北朝鮮体制の正統性を認められようとしている。

ビクター・チャ・ジョージタウン大教授=核威嚇は北朝鮮が世界と交流する唯一の方法だ。指導者が誰であっても関係ない。金正恩政権に入って内容よりも速度が変わった。この3、4月に集中的に脅迫的な修辞を連発した。今は核兵器の開発とともに、経済的な実益までも追求するというのが、以前のメッセージとは違う点だ。また金正恩政権は交渉する考えがない。(核保有と経済建設を)ともにするというのは、譲歩するつもりはないということだ。しかし金正恩の新しいギャンブルは勝算がなさそうだ。自らを追い詰め、抜け出す穴がますますなくなっている。こうした状況で私たちの戦略的忍耐は限界がある。時間がかかるほど不利だ。北朝鮮が誠意を見せる時に対話を再開するというが、現在の北朝鮮は失うものがない。しかも神政体制の北朝鮮は、経済改革が体制の連続性を脅かせばいつでも捨てるだろう。世俗的に改革を選んだミャンマーと違う部分だ。4、5年以内に北朝鮮政権が終わる可能性もある。



「金正恩、核・経済実益をともに握ろうと勝算のない賭け」(2)

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