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【社説】ビル・ゲイツもいぶかしがるソウル大の創業環境

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ソウル大生が起業するには学校を離れるほかはない。起業して何年か以上休学すれば除籍される学則があり、学校内で会社をつくると勉強の邪魔になると叱責する教授がいる。この大学のコンピュータ工学科博士課程の学生は、それがあまりにもどかしくて先月訪韓したビル・ゲイツマイクロソフト創業者に「会社をつくるには自ら退かなければならないか」と質問を投げた。ビル・ゲイツもやはりハーバード大に通っていたのを中退したが、この学生に別に電話をかけて何の理由があるのか尋ねたという。彼は起業を遮る学則や、それを叱責する大学の誤った風土を理解できなかったことだろう。

米国では1960年代末から大学が学生たちに企業家精神(entrepreneurship)を教えてきた。スウェーデン・フィンランドでもやはり中・高校教育過程からベンチャーと創業、挑戦の精神を子供たちに吹き込んでくれる。ところで私たち韓国はどうなのか。ソウル大博士課程の学生は中央日報のインタビューで「大学・大学院生が専攻を生かして起業することは空の星をつかむようなもの」と皮肉った。指導教授のもとで実験しリポートを書くことで時間を全て費やしていたら起業に目を向けるのは不可能だという訴えであった。韓国の大学と教授はこのような環境をそのままにして置いたまま、ビル・ゲイツを呼んで起業話を聞いて創造経済をうんぬん言っているとは情けないことこの上ないことだ。

ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブス、マーク・ザッカーバーグのような革新的起業家がこの国から出ることを願うならば、まず起業を目指している大学生が自身の情熱とアイディアをたたんでしまうことからあってはならない。青年起業を鼓舞して、失敗しても再び挑戦するように励ましても足りない時期ではないのか。大学が、夢を育てるどころか敗北意識を持つようにしてはいけない。アイディアと情熱で武装した若者たちが、より果敢に挑戦することができるように大学の制度的な環境が至急改善されるべきだ。韓国政府が起業を簡単にするための画期的なシステムをつくると約束したのだから、それを遮るような障害物を探し出してこれを取り払うように願う。創業成功神話が出てきてこそ私たちの経済も生き返ることができる。

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