韓国政府が、朴槿恵(パク・クネ)大統領主催で初めて“国家財政戦略会議”を持った。会議では大統領選挙の公約実践のための短期財源調達方案と共に、今後5年間の中長期財政運用の方向を重点的に議論したという。財源整備方案が後押ししない大統領選挙公約の実践は不可能だ。また同じく、政府の性格を規定する公約と無関係に国家財政を運用することもできないものだ。
結局、公約の履行と財政運用の接点を見出すことが国家財政政策の核心だ。お金をどこに使うのかと、その金をどのように準備するのかを一緒にして見なければならないというものだ。この点で大統領が全国務委員と共に公約実践と財政運用の連係性をこと細かに詰めてみたことは色々な面で意義深い。
しかしこの日の議論は、使う所である公約はそのままの状態で、財源調達だけに焦点が合わされた感が歴然としていた。朴大統領は冒頭発言を通じて「大統領選挙で公約財源調達方案を家計簿のように几帳面に点検して国民に報告すると約束した」として「新政府は公約履行を財政的に後押しして必ず実践していくだろう」と明らかにした。
こうなってみると、公約の現実性や適切性、緊急性については全く議論されないまま、ひたすら公約の履行に必要な財源の調達方案だけが主に議論された。地下経済の陽性化や非課税・減免縮小を通じて歳入を増やし、各部署が歳出構造の調整によって支出予算を減らして公約履行のための財源を準備するということだ。
ここには2つの問題がある。まず景気が底にあるという状況で、地下経済の陽性化や非課税・減免の縮小は全て進めることには無理があり、推進しても税収の増大効果はきわめて制限的にならざるをえない。いくら税金を絞り取っても、さらに進めるには限界があるという話だ。この第1四半期の国税収入は昨年同期より8兆ウォン(約7300億円)不足していた。追加補正予算の編成にもかかわらず、今年の税収に穴が空く公算が大きくなったのだ。また各部署の歳出予算はすでに国会の同意で確定した上ほとんど硬直的なものなので任意には減らしにくいというものだ。
支出が確定した予算を、会計年度の途中で急に削って公約履行の財源に回すことは容易ではないし望ましくもない。結局、税収を増やしにくく歳出を減らすことができないならば、新しく追加された公約予算を減らす方法しかない。このような事情なのに、公約も履行して財政健全性も維持できる方案を出したとすれば、それは大統領の機嫌を取るために無理に通して合わせた非現実的なものである公算が大きい。
もうそろそろ韓国政府は厳しい財政の現実を直視して、これを大統領にそのまま伝えなければならない。朴大統領も一昨日「公約はできるだけ守らなければならないが、候補時期の財政推計とは多少ずれることもありうる」として「(公約を)現実に合わせるように修正して補完する」とした。公約の完全履行だけに固執せず、現実に合わせて直していく融通性を発揮するということだ。それならば財源調達方案の整備に先立ち、公約の適切性からもう一度確かめてみることが順序である。
結局、公約の履行と財政運用の接点を見出すことが国家財政政策の核心だ。お金をどこに使うのかと、その金をどのように準備するのかを一緒にして見なければならないというものだ。この点で大統領が全国務委員と共に公約実践と財政運用の連係性をこと細かに詰めてみたことは色々な面で意義深い。
しかしこの日の議論は、使う所である公約はそのままの状態で、財源調達だけに焦点が合わされた感が歴然としていた。朴大統領は冒頭発言を通じて「大統領選挙で公約財源調達方案を家計簿のように几帳面に点検して国民に報告すると約束した」として「新政府は公約履行を財政的に後押しして必ず実践していくだろう」と明らかにした。
こうなってみると、公約の現実性や適切性、緊急性については全く議論されないまま、ひたすら公約の履行に必要な財源の調達方案だけが主に議論された。地下経済の陽性化や非課税・減免縮小を通じて歳入を増やし、各部署が歳出構造の調整によって支出予算を減らして公約履行のための財源を準備するということだ。
ここには2つの問題がある。まず景気が底にあるという状況で、地下経済の陽性化や非課税・減免の縮小は全て進めることには無理があり、推進しても税収の増大効果はきわめて制限的にならざるをえない。いくら税金を絞り取っても、さらに進めるには限界があるという話だ。この第1四半期の国税収入は昨年同期より8兆ウォン(約7300億円)不足していた。追加補正予算の編成にもかかわらず、今年の税収に穴が空く公算が大きくなったのだ。また各部署の歳出予算はすでに国会の同意で確定した上ほとんど硬直的なものなので任意には減らしにくいというものだ。
支出が確定した予算を、会計年度の途中で急に削って公約履行の財源に回すことは容易ではないし望ましくもない。結局、税収を増やしにくく歳出を減らすことができないならば、新しく追加された公約予算を減らす方法しかない。このような事情なのに、公約も履行して財政健全性も維持できる方案を出したとすれば、それは大統領の機嫌を取るために無理に通して合わせた非現実的なものである公算が大きい。
もうそろそろ韓国政府は厳しい財政の現実を直視して、これを大統領にそのまま伝えなければならない。朴大統領も一昨日「公約はできるだけ守らなければならないが、候補時期の財政推計とは多少ずれることもありうる」として「(公約を)現実に合わせるように修正して補完する」とした。公約の完全履行だけに固執せず、現実に合わせて直していく融通性を発揮するということだ。それならば財源調達方案の整備に先立ち、公約の適切性からもう一度確かめてみることが順序である。
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