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【コラム】韓日中、関係回復には“初めの一歩”の勇気が必要だ(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
安倍は靖国神社に供物を奉納したのに続き、「侵略の定義はどちら側から見るのかによって異なる」と侵略の歴史を否定し、平和憲法の破棄も狙っている。中国の民間から、借金は金で返し、殺人者は死で代価を支払うべきという言葉が出るのもおかしなことでない。このままいけば、今後20年後にも韓日と日中は今と同じ懸案で争うことになるだろう。

しかしこうした中で一つ注目すべきことがある。4月初め、中国人民対外友好協会の李小林会長の日本訪問だ。李小林は李先念元国家主席の娘だ。同年齢の習近平国家主席とは幼い頃から親しい関係だ。

その彼女が習近平の国家主席就任後の初めての海外歴訪に同行した後、すぐに日本を訪問した。表面上は「日中当代名人書画展」への出席が目的というが、訪日期間はずっと日本の知中派政治家に会っていた。


福田康夫、鳩山由紀夫元総理らだ。福田は温家宝前中国首相と野球を一緒にするなどの信頼外交で、小泉が冷え込ませた日中関係を解氷させた。鳩山は日中が対立する東中国海(東シナ海)を「友好の海」にしようと叫んだ人物だ。

李小林は訪日期間、日中友好回復を力説した。それとともに「カニを最初に食べるには勇気が必要だった」という魯迅の言葉を引用した。この言葉は中国古代の禹の治水と関係がある。

甲殻類のカニははさみに脚を持ち、見た目も不気味だった。水田に穴を掘り、人を傷つけ、恐怖の対象だった。禹は巴解という男を送って治水を任せたが、巴解は湯を注いでそのカニを誘引して、一網打尽した。

ところが死んだカニの体は赤く変わり、よい香りが漂った。巴解が食べてみると逸品だった。このため人々は巴解の名前の解の下に虫を置いて「蟹」の字を作ったという。このように恐ろしく不気味なカニを人間が初めて食べようとする際、大きな勇気が必要だったように、日中関係を回復させるのにもこれに準ずる勇気が必要だということだ。

朴槿恵(パク・クネ)政権の韓日関係が日本指導者の誤った歴史観のため出発からこじれている。尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官も訪日を取り消した。政府レベルの対応は断固たるものであって当然だ。しかし最初にカニを食べる勇気を持つ人たちも出てこなければならないだろう。日本の一部の右翼政治家と日本の良心を区別して対処する知恵が必要だ。歳月が薬だが、時には時間が解決のカギにならないこともある。

ユ・サンチョル中国専門記者



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