2001年春、日本Jリーグの京都パープルサンガでプレーする朴智星(パク・チソン、31、クイーンズ・パーク・レンジャーズ)を取材しに行った。12年前のことだ。
当時は朴智星より、京都にいた韓国代表のFW安孝錬(アン・ヒョヨン、35)がより大きな注目を集めていた。当時、朴智星について、安孝錬はこう話した。「智星はウェートトレーニングをやり過ぎだと監督に怒られても、隠れてしている」。
どの大学からも声がかからず、引退を真剣に悩んだ選手。あまりにも矮小で、「許丁茂(ホ・ジョンム)監督が碁を打ちながら代表チーム抜擢を思いついた」という言葉まで聞いた選手。その朴智星を育てたのは、自身が隠れて流した汗だった。
02年韓日ワールドカップ(W杯)、ヒディンク監督と一緒に行ったオランダ、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍…。朴智星はいうまでもなく韓国最高のサッカースターになった。
しかし底辺から一つひとつ上がることより難しいものがある。下山は登山よりきつくはないが、はるかに危険だ。誰もが素敵な滑降を夢見るが、下手をすれば墜落するおそれもある。
クイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)が28日(日本時間)に行ったレディングとのイングランドプレミアリーグ第35節は、朴智星が素敵な滑降と墜落の間にいることを見せる試合だった。降格するかどうかが決まる絶体絶命の瞬間。朴智星は交代メンバーに含まれていたが、結局、レドナップ監督(60)から声はかからなかった。試合は0-0で終わり、QPRは3試合も残して降格が決まった。
実際、朴智星がマンUを離れてQPRに移ったのは、“安全な滑降”のための布石だった。優勝圏チームでベスト11の周辺にいる選手として残るよりも、下位圏のチームで主軸選手として活躍し、サッカー人生の有終の美を飾るという考えだった。
「エアアジア」を親企業とする球団はアジアを代表するスターの朴智星を特別待遇し、主将の腕章まで付けさせた。しかし今シーズン朴智星の挑戦は非常に残念な結果で終わろうとしている。今シーズンの記録は23試合出場で0ゴール。朴智星がイングランドに進出した後、1得点もできなかったのは今年が初めてだ。
問題は次のステップを軽快に踏むのが難しいという点だ。朴智星はQPRと来年6月まで契約しているが、チームに残る可能性は大きくない。チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に落ち、緊縮が必要なQPRは、週給が5万ポンド(8600万ウォン)の朴智星を抱える余力がない。レドナップ監督の構想に含まれない状況で朴智星があえて2部リーグに行く理由もない。
朴智星の次の行き先は大きく3つに圧縮される。イングランドではなく欧州中小リーグの、小さいが強いチームに移籍する可能性がある。例えば朴智星がマンUに進出する前にプレーしたオランダのPSVアイントホーフェンのようなチームだ。チャンピオンズリーグに出場する場合、名誉を回復する機会も得られる。こうしたチームを選ぶ場合、朴智星は年俸の大幅ダウンを受け入れなければならない。
実益を得るには、中東や中国などマネーゲームが行われているリーグに関心を向けるべきだ。中国スーパーリーグのチャンピオン広州恒大は昨年、朴智星に年俸820万ユーロ(119億ウォン)を提示した。
李栄杓(イ・ヨンピョ)のように米メジャーリーグサッカーを経験すれば、朴智星がサッカー行政家として第2のサッカー人生を開くのに役立つ。Kリーグでプレーすることを望むサッカーファンも多いが、実現の可能性は大きくない。
チャン・ジヒョンSBS ESPN解説委員は「いかなる選択であれ、朴智星が実利よりも名分を重視することを望む。Jリーグでも朴智星は京都が2部リーグに落ちた時、チームと一緒に歩みながらより大きなものを得た。朴賛浩(パク・チャンホ)のように国内リーグで名誉ある選手生活の終え方をしてほしいという気持ちもある」と話した。
当時は朴智星より、京都にいた韓国代表のFW安孝錬(アン・ヒョヨン、35)がより大きな注目を集めていた。当時、朴智星について、安孝錬はこう話した。「智星はウェートトレーニングをやり過ぎだと監督に怒られても、隠れてしている」。
どの大学からも声がかからず、引退を真剣に悩んだ選手。あまりにも矮小で、「許丁茂(ホ・ジョンム)監督が碁を打ちながら代表チーム抜擢を思いついた」という言葉まで聞いた選手。その朴智星を育てたのは、自身が隠れて流した汗だった。
02年韓日ワールドカップ(W杯)、ヒディンク監督と一緒に行ったオランダ、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍…。朴智星はいうまでもなく韓国最高のサッカースターになった。
しかし底辺から一つひとつ上がることより難しいものがある。下山は登山よりきつくはないが、はるかに危険だ。誰もが素敵な滑降を夢見るが、下手をすれば墜落するおそれもある。
クイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)が28日(日本時間)に行ったレディングとのイングランドプレミアリーグ第35節は、朴智星が素敵な滑降と墜落の間にいることを見せる試合だった。降格するかどうかが決まる絶体絶命の瞬間。朴智星は交代メンバーに含まれていたが、結局、レドナップ監督(60)から声はかからなかった。試合は0-0で終わり、QPRは3試合も残して降格が決まった。
実際、朴智星がマンUを離れてQPRに移ったのは、“安全な滑降”のための布石だった。優勝圏チームでベスト11の周辺にいる選手として残るよりも、下位圏のチームで主軸選手として活躍し、サッカー人生の有終の美を飾るという考えだった。
「エアアジア」を親企業とする球団はアジアを代表するスターの朴智星を特別待遇し、主将の腕章まで付けさせた。しかし今シーズン朴智星の挑戦は非常に残念な結果で終わろうとしている。今シーズンの記録は23試合出場で0ゴール。朴智星がイングランドに進出した後、1得点もできなかったのは今年が初めてだ。
問題は次のステップを軽快に踏むのが難しいという点だ。朴智星はQPRと来年6月まで契約しているが、チームに残る可能性は大きくない。チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に落ち、緊縮が必要なQPRは、週給が5万ポンド(8600万ウォン)の朴智星を抱える余力がない。レドナップ監督の構想に含まれない状況で朴智星があえて2部リーグに行く理由もない。
朴智星の次の行き先は大きく3つに圧縮される。イングランドではなく欧州中小リーグの、小さいが強いチームに移籍する可能性がある。例えば朴智星がマンUに進出する前にプレーしたオランダのPSVアイントホーフェンのようなチームだ。チャンピオンズリーグに出場する場合、名誉を回復する機会も得られる。こうしたチームを選ぶ場合、朴智星は年俸の大幅ダウンを受け入れなければならない。
実益を得るには、中東や中国などマネーゲームが行われているリーグに関心を向けるべきだ。中国スーパーリーグのチャンピオン広州恒大は昨年、朴智星に年俸820万ユーロ(119億ウォン)を提示した。
李栄杓(イ・ヨンピョ)のように米メジャーリーグサッカーを経験すれば、朴智星がサッカー行政家として第2のサッカー人生を開くのに役立つ。Kリーグでプレーすることを望むサッカーファンも多いが、実現の可能性は大きくない。
チャン・ジヒョンSBS ESPN解説委員は「いかなる選択であれ、朴智星が実利よりも名分を重視することを望む。Jリーグでも朴智星は京都が2部リーグに落ちた時、チームと一緒に歩みながらより大きなものを得た。朴賛浩(パク・チャンホ)のように国内リーグで名誉ある選手生活の終え方をしてほしいという気持ちもある」と話した。
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