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【社説】韓国造船大手STXの危機…大企業リストラの試金石となるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
資産基準で財界13位のSTXグループが流動性危機に直面している。“サラリーマンの神話”として知られる姜徳寿(カン・ドクス)会長はSTX建設の会社更生(法定管理)を申請し、グループのすべての持ち株を債権団に渡す意向を伝えたという。通貨危機直後に旧双竜重工業を引き受け、STXグループを作った姜会長は、M&A(企業の合併・買収)を通じて造船・海洋・建設へと拡大していった。しかしグローバル金融危機と欧州財政危機は、造船-海運と垂直系列化されたSTXの財務状態を決定的に悪化させた。海運物流量が減り、欧州船会社が船舶の発注を避け、グループが根本から揺れた。

STXグループの悲劇は単発で終わらない可能性がある。建設・造船・海運・化学など業界状況が悪化した大企業が一つや二つでないからだ。大企業の実状は1-3月期の実績でも確認される。サムスン電子・現代車・LG電子を除いたほとんどの大企業は売上高が停滞し、営業利益が大きく落ちた。今後、円安の津波が本格的に押し寄せれば、輸出大企業の実績はさらに悪化するおそれがある。海外建設の“アーニングショック(予想以下の実績)”を呼んだGS建設とサムスンエンジニアリングのように潜伏した地雷もあちこちに散在する。

経済環境はしばらく好転が見込まれないため、大企業のリストラに備えなければならない時期だ。その間、他人の資金で規模を拡大してきたM&A方式は、いつ爆発するか分からない時限爆弾だ。「今回だけ切り抜けよう」という安易な考えも危機をさらに膨らますものだ。大企業は無理な規模拡大を自制し、事業構造の改善を優先することが求められる。金融機関は適期是正措置がきちんと作動するよう注意しなければならない。危機の兆候がある企業には先制的に玉石を分ける作業に入る必要がある。生かす企業は生かし、整理対象は速かに売却するべきだ。金融機関の貸倒引当金負担は膨らむが、より大きな災難は未然に防がなければならない。


現在危機を迎えている建設・造船などは、韓国の主力産業であり、雇用創出と前後の効果が大きい業種だ。むやみに整理する対象ではない。通貨危機当時のように安値での海外売却や大量失業を招きかねない。こうした点でSTXグループをどう処理するかは、今後の大企業リストラの新しい試金石になるだろう。幸い、姜会長は主力系列会社を生かす方向で、欲を捨てる賢明な選択をした。債権団も残りの系列会社を売却または抱えた後、主力のSTX海洋造船を生かす方向を決めたという。

STXグループが危機に直面した中、資金が回らなくなれば、中堅・中小企業にも影響が及ぶ。しかし今回の措置でSTXグループのリストラに弾みがつけば、危機から抜け出す信号弾になる可能性もある。債権金融機関は競争力を回復すると判断されるSTX系列会社には、迅速な資金支援をためらうべきでない。この過程で、必要な場合は経営権の放棄や減資、果敢な人員削減など強力なリストラを注文するのも忘れてはならない。



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