開城(ケソン)工業団地に残っていた韓国人が今日すべて帰還する予定だ。先週末、工業団地入居企業の関係者120人が帰還したのに続き、今日帰還する人たちは工業団地管理委員会と韓国電力公社および土地公社など工業団地の維持のために必要な担当者だ。これを受け、開城に供給される電力や用水も中断されることになった。このまま1、2カ月過ぎれば、機械と設備が故障するという。工業団地中断事態が長期化する場合、工業団地を回復できるかどうかも不透明となる。南北関係の最後の砦、統一の土台になると考えられてきた開城工業団地が最終的に閉鎖の危機に直面したのは残念なことだ。
事態がこうなった責任は、工業団地を南側政府に圧力を加えるための政治的手段として悪用した北朝鮮にある。09年に一時的に南側勤労者の通行を制限し、工業団地の運営を難しくした北朝鮮が、今年は北側従業員を撤収させ、工業団地を停止させた。さらに工場を守るために残っている韓国人への食料・医薬品の供給まで遮断したことで、結局、政府が韓国人全員帰還を決めるよう追い込んだ。こうした状況でも北朝鮮は「莫大な損害と被害が発生するのは南側であり、われわれにとっては元々なかったものだ」「ソウルをさらに近くから狙えるようになり、南進の進撃路が大きく開かれ、祖国統一大戦により有利になる」というような妄言を続けている。
北側が繰り返し脅迫的な態度を見せる状況で、政府が工業団地滞留の韓国人を保護するために帰還決定をするのは避けられなかった。とはいえ、電撃的に全員を一度に帰還させることには疑問が残る。北朝鮮の挑発に対抗しているという感じだ。開城工業団地が結局なくなる場合、南北関係は数十年前の冷戦時代の激しい対立状況に後退する危険性がある。
もう工業団地には韓国人も、北側従業員も一人もいなくなり、少数の北朝鮮警備人材だけが残る寂しい状況となった。こういう姿が長く続いてはならない。北朝鮮当局は一日も早く工業団地正常化のために北側従業員を復帰させる必要がある。韓国政府も工業団地の正常化のために北朝鮮と対話をする努力をやめるべきでない。工業団地がまた稼動するには、北朝鮮が二度と対南圧力用の担保とすることがないよう保証しなければならない。同時に北朝鮮は核兵器とミサイルで対南、対外威嚇する対決的な態度を捨てなければならないだろう。
朴槿恵(パク・クネ)政権は「韓半島信頼プロセス」という言葉で南北信頼構築の必要性を強調してきた。しかし開城工業団地をめぐる南北対立局面は信頼構築が非常に難しいことを示している。とはいえ、必ず実現させなければならないことだ。一日も早く南北当局が向かい合って座り、工業団地を正常稼働するために対話し、これを通じて南北間信頼構築の土台が用意されることを期待する。
事態がこうなった責任は、工業団地を南側政府に圧力を加えるための政治的手段として悪用した北朝鮮にある。09年に一時的に南側勤労者の通行を制限し、工業団地の運営を難しくした北朝鮮が、今年は北側従業員を撤収させ、工業団地を停止させた。さらに工場を守るために残っている韓国人への食料・医薬品の供給まで遮断したことで、結局、政府が韓国人全員帰還を決めるよう追い込んだ。こうした状況でも北朝鮮は「莫大な損害と被害が発生するのは南側であり、われわれにとっては元々なかったものだ」「ソウルをさらに近くから狙えるようになり、南進の進撃路が大きく開かれ、祖国統一大戦により有利になる」というような妄言を続けている。
北側が繰り返し脅迫的な態度を見せる状況で、政府が工業団地滞留の韓国人を保護するために帰還決定をするのは避けられなかった。とはいえ、電撃的に全員を一度に帰還させることには疑問が残る。北朝鮮の挑発に対抗しているという感じだ。開城工業団地が結局なくなる場合、南北関係は数十年前の冷戦時代の激しい対立状況に後退する危険性がある。
もう工業団地には韓国人も、北側従業員も一人もいなくなり、少数の北朝鮮警備人材だけが残る寂しい状況となった。こういう姿が長く続いてはならない。北朝鮮当局は一日も早く工業団地正常化のために北側従業員を復帰させる必要がある。韓国政府も工業団地の正常化のために北朝鮮と対話をする努力をやめるべきでない。工業団地がまた稼動するには、北朝鮮が二度と対南圧力用の担保とすることがないよう保証しなければならない。同時に北朝鮮は核兵器とミサイルで対南、対外威嚇する対決的な態度を捨てなければならないだろう。
朴槿恵(パク・クネ)政権は「韓半島信頼プロセス」という言葉で南北信頼構築の必要性を強調してきた。しかし開城工業団地をめぐる南北対立局面は信頼構築が非常に難しいことを示している。とはいえ、必ず実現させなければならないことだ。一日も早く南北当局が向かい合って座り、工業団地を正常稼働するために対話し、これを通じて南北間信頼構築の土台が用意されることを期待する。
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