ネパールから帰ってきて何カ月か後、ミナミからeメールが来た。すぐに韓国に来るので韓国の小説を何冊か手に入れることができるかと尋ねてきた。期待してくれと大声を上げた。国内で最も大きな書店にミナミを連れていった。店員に、日本語に翻訳された韓国文学が置かれたところを教えてくれるよう言った。数多くの本の中で、日本語に翻訳された小説は指折り数えるほどであった。それさえも本棚の一番わきの床に置かれていた。まだほかの本はないのかと尋ねたらすぐに、それが全てだという。顔がカッとほてった。ミナミに、本が品切れになっていてそのようだと言い逃れるほかはなかった。
最近、村上春樹氏の新作のニュースに韓国内の出版社同士の戦いが繰り広げられていた。
【コラム】翻訳によって韓国の“村上春樹”を見出す(2)
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