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【コラム】GDPには罪がない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
統計庁が国民幸福指数を作ると3日明らかにした。幸せな国を作るには既存の国内総生産(GDP、Gross Domestic Product)統計では足りないということだ。事実GDPには弱点がある。1934年GDPを実用化した経済学者サイモンクズネッツも認めた。「GDPは国家全体の厚生水準を見せることはできない。」それもそのはず、自然災害で莫大な犠牲者がでても復旧関連産業が栄えればGDPは増える。

GDP錯視校正の初めてのバージョンは購買力指数だ。国家別物価を勘案したハンバーガー値を通じて生活水準を計るビッグマック指数が代表的だ。幸福指数はGDP校正の2.0ぐらいになる。政府次元の幸福指数開発に最も積極的だった人物はニコラ・サルコジ前フランス大統領だ。彼は2008年2人のノーベル経済学賞受賞者に幸福指数の開発を依頼した。彼が退いたためなのか、指数開発が難しいからなのかまだ手で捕えられる結果は出てきていない。

幸福指数の最高峰は国民総幸福(GNH・Gross National Happiness)だ。貧しいが幸せな国というブータンで始まった概念だ。74年ブータンの4代王ジグミ・シンゲ・ワンチュクが「GNHがGDPより重要だ」と話してからだ。1人当りの国民所得2000ドルのブータンは2年に1回ずつGNHを測定して国政指標とする。


統計庁の試みもこういうGDP補完策の延長線にある。疲れた暮らしをさらに神経を配るという意図を恨む理由はない。心配なのは指数開発発想が極めて「GDP式」だからだ。幸福指数ブームは逆説的に幸せでないから始まった。これは測定されないこと、測定できないことから出る叫びだ。指数を通じてこれを質ではなく量に変える瞬間、また違う疎外ができるはずだ。主観的満足度が多く反映される幸福指数をGDPよりするのも容易ではない。

新しい指数を作るのに力を注ぐよりはGDPで代表される既存統計のデータをさらに多く公開するほうがいい。専門家・マスコミなどがこれを分けて、調べ、掘り下げてみて「どうして幸せではないのか」に対する糸口をさらに多くみつけることができる。時代精神にもこれが合う。資源を集めて体系化して結晶体にするのが成長時代の方式なら、統計権力を分けて疎通して解決方法を探すのは幸福時代の解決法だ。統計民主化からしろという話だ。

幸福指数の落とし穴はもっとある。指数は比較で帰結されるはずだ。指数が発表されれば幸福先進国追跡総力戦が始まるだろう。誘惑もあるだろう。ブータンの幸福指数は王の業績を誇るために操作されたというのが学界の定説だ。GNHを表明した時、ブータン王の年齢はわずか19才だった。幸福指標がなくて幸せでないのではない。だからいわれのないGDPを恨むな。GDPは罪がない。





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