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【コラム】もし日本人窃盗団がソウル国立古宮博物館の屋根から侵入すれば(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年10月、韓国人窃盗団が日本長崎県対馬市の海神神社の屋根を壊して侵入し、新羅時代のものと推定される銅造如来立像を盗んだ。 窃盗団は近くの観音寺から観世音菩薩坐像、他の神社から高麗大蔵経も盗んできた。 容疑者は「大蔵経はすぐに草むらに捨てた」と述べたが、まだ行方不明だ。 観世音菩薩坐像・銅造如来立像は釜山税関を通過した。 しかし警察の追跡で2点が無事に回収され、窃盗団も9人のうち8人が捕まった。 問題は両文化財の将来だ。 中に入っていた発願文を通じて高麗末期の1330年に忠南瑞山の浮石寺で作られたことが明らかになった観世音菩薩坐像が焦点だ。 浮石寺・信徒側は「もともと私たちのもので、略奪されたはずだから返還してはならない」という立場だ。 返還訴訟に先立ち日本に返してはいけないという返還禁止仮処分を申請し、裁判所の決定も受けた。

両仏像は今、大田国立文化財研究所の収蔵庫にある。 裁判所の仮処分決定で事態は長期化した。 しかし正確に683年前の遺物がいつどのように日本に渡ったのか、今後、正確に確認することができるのか。 非常に難しいはずだ。 特に銅造如来立像は保有している名分が事実上ない。 「裁判がかかっているので証拠物としてひとまず所蔵する」(ホ・ジョンヘン文化財庁事犯取り締まり班長)というが、当局も世論を気にする表情が歴然だ。 日本宮内庁にあった朝鮮王室儀軌の返還に率先したヘムン僧侶は「銅造如来立像は遅滞なく返還しなければいけない」と話す。 僧侶はそして意味深い一言を投じた。 「仏様はもともと無所有の象徴だが、双方が表象に埋没し、本質を見過ごしているようだ」。

もし窃盗がなかったとすれば、今のような返還運動が起きていただろうか。 正直、恥ずかしいという気もする。 文化財の返還とは別に、窃盗は窃盗であり、贓物は贓物だ。 私たちは日本が関係すれば一般論から突然、特殊論に変わる傾向がある。 特殊論があまりにも幅を利かせれば、正常な関係や常識は無視されやすい。 仏様は今回の事件を見てとっくに背を向けているかもしれない。


盧在賢(ノ・ジェヒョン)論説委員・文化専門記者



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