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<辻調社長インタビュー>(2)「韓国での料理教育、柔軟な方式が合う」

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版

辻芳樹校長(写真=辻調)

「よく混ぜて」よりも回数・方法を詳しく

--辻調は体系化された教育として有名だが。

まず全世界で通用する味覚の基準についての風土があると見ている。辻調は食べ物を味わった時におかしい場合、間違った点を探し出すことができるシステムを教育している。味に対する基準や標準を確立するというものだ。高級レストランだろうが小さい酒屋であろうが、どんな飲食店で仕事をしても組織の一員として仕事ができる料理人としての資質を育てなければならない。それは「もっとおいしく料理する方法はないだろうか」といつも悩む人間だ。単純なノウハウや技術、多くのレシピを学ぶのではない。料理を解釈するだけでなく、どんな場所でも適応しなければならない。合わせて料理の匠人を育てるのも重要な使命だ。


--韓国は作り手によりキムチの味が違う。このような感覚的な部分は計量化が難しいのだが。

良い質問だ。日本料理も似ている。計量化しても同じ味を出すことは難しい。何グラムというような形でデータ化をしても、食材料の違いや食べる方法によって変わる。先進国でも後進国でも料理を継承するのは大変だ。韓国は自分だけのノウハウを隠す文化が強いという。何よりもレシピ形態で体系化しなければならない。キムチにしてもナムルにしても「よく混ぜ合わせろ」というのではなく、何回なのか、どのようにするのかという方式だ。味覚の継承は、作った人よりも食べる人の評価という相互コミュニケーションになってこそ発展する。“プロ料理批評家”がだんだん減っているのが残念だ。『ミシュランガイド』は批評ではなく美味しい店の紹介だ。

--韓国は“速く速く”という効率性が最優先だ。寿司を習っていて、刃物を研ぐ方法は粗ごなしにして刺身を薄切りしようとやり急いでしまうのだが。

日本でないほかの国で、日本と同じ教育方法に固執する必要はないと考えている。 その国に合う方法が重要だ。日本は刃物を扱う方法を基本としてさせている。刃を研ぐことから刺身を薄切りにする時の刃先の角度のようなものなど1、2、3の順序的な方法で進める。韓国は1、5、6、7のような段階の柔軟な方式が合うようだ。

--韓食グローバル化についての助言は。

韓国は食文化が生活の一部なので美食が自然的だ。“食べること”それ以上としての付加価値を創り出すのに悩まなければならない。フランス料理がグローバル化しながら食文化改革が起きたのは、わずか50年だ。

--料理の匠人とはどんな人なのか。寿司を作ろうと手にご飯を握る時の米粒が100粒で一定ならば匠人なのか。

学習は終わりがないノンストップ過程だ。常により良くなるために研究することが匠人だ。寿司の米粒が100粒という結果で評価することは難しい。重要なことは100粒を超えたり不足したりしても常に一定の味を出してこそ匠人だということだ。(中央SUNDAY第315号)



<辻調社長インタビュー>(1)「韓食グローバル化、料理で儲けるつもりなのか」

<辻調社長インタビュー>(3)「韓国では“シェフ”が人気だが・・・」

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