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【取材日記】人格殺人の道具となった「性接待リスト」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「A氏の話を知ってるだろう?あの人も性接待を受けたんだって?動画があったらしいが…」

先週末に会ったある知人は記者に元高位公務員のA氏について言及した。知人は記者が性接待疑惑事件を取材する警察庁出入り記者だから当然知っているのではないかとの話し方だった。もちろん記者もA氏の名前を聞いたことがある。警察周辺から流れ出る俗称「性接待リスト」にA氏の名前が含まれているという程度だ。

ところが取材記者でもなく警察関係者でもない人がどこでA氏の名前を聞いたのかが気になった。知人は「カカオトークで誰かが送ったもの」と話した。


記者は捜査関係者に尋ねた。この関係者はあきれたという反応だった。「A氏?その人の名前がなぜ出てくるのだろう? 全く関係ないのに…」。

現在では性接待疑惑事件にA氏の名前が議論される根拠は全くない。それでもA氏をはじめとする有力者の実名が書かれた出所不明の「性接待リスト」がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やカカオトーク、インターネットなどで無差別的に流布されている。あるブログには有力者10人の実名が書かれた「性接待疑惑の人たち」というタイトルの文が26日現在もそのまま公開されている。

インターネットとSNSの特性上、根拠ないうわさは次第に肉付けされながら膨らんでいく。ついにA氏の性接待動画があるという話まで飛び交うようになった。中央日報取材陣はA氏に直接説明を聞いた。A氏は激高した声で話した。「別荘で性接待をしたというユン氏はまったく知りません」。

実体も不明な「性接待リスト」というものはいったいどこで作られたのだろうか。推測だが司法機関と大企業の情報ラインで作成された名簿が外部に流れ出たとみられる。

今回の事件は現職法務次官がかかわった疑惑を受け国民的関心事に浮上した。ユン氏が社会指導層を相手に性接待をしたのが事実とわかれば国中が揺らぐほど破壊力が大きい事案だ。そのため捜査を担当している警察はセキュリティに極度に気を遣うべきだった。

一般の人たちも出所が不明なリストを広める無責任な行為をすぐにやめなければならない。これは情報通信網法違反行為で処罰できる犯罪だ。何より一個人の人格と家庭を破壊しかねない「人格殺人」行為だ。

A氏は「道を歩けばみんなが私を見ているようだ。人格殺人にあった気持ち」と打ち明けた。根拠のないうわさが事実のように広まる社会を放置するならば、私たちのうち誰も人格殺人の被害者にならないという法はないだろう。



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