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駐韓米国大使「韓国が準備不足なら戦作権移譲は不可」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ソン・キム駐韓米国大使が20日、「韓国側が準備できていなければ戦時作戦統制権は移譲しない」と明らかにしたことで、2015年12月に予定された戦作権転換の延期論が浮上している。

ソン・キム大使はこの日、ある会合に出席し、「2015年までに韓国が準備できるかを評価するために(韓米間で)対話をしている」とし「両国政府ともに韓国軍が戦作権を引き受ける十分な準備ができたと判断した時、戦作権が転換されるだろう」と述べた。

ソン・キム大使の発言に対し、韓国政府はひとまず予定通りに進行するという立場だ。千英宇(チョン・ヨンウ)青瓦台(チョンワデ、大統領府)外交安保首席は21日、「戦作権を転換しても対北朝鮮抑制には支障がないはず」と述べた。国防部の当局者も「予定された時間に合わせるために準備をしてきた」とし「これまでの評価の結果、大きな無理なく準備が進んでいる」と伝えた。


しかし北朝鮮の核問題発生に伴う現実を考慮すれば、見直す必要があるという声が出ている。戦作権の転換は北朝鮮の脅威が弱まり、韓国軍の装備補強などが行われるという前題で進められてきたが、北朝鮮が3度目の核実験をするなど韓半島の緊張状況が過去とは違うという理由からだ。

実際、戦作権転換のためには、今年からキーリゾルブ訓練と乙支フリーダムガーディアン演習などで、2015年以降を仮定した、変化した韓国軍の構造と作戦計画を適用しなければならない。しかし昨年は上部指揮の構造改革が挫折し、作戦計画も完成しなかった。予算不足のため、情報獲得能力や武力など米軍の空白を埋めるのは難しい状況だ。

何より昨年12月の北朝鮮の長距離ロケット発射、12日の3度目の核実験で南北間軍事力の非対称が表れた以上、日程通りに進めることはできないという懸念が強まっている。

軍関係者は「今までは南北が剣で争ってきたといえる。しかし北朝鮮が核兵器を配備する場合、一方が銃を持ち出す格好となる」とし「現在の韓半島軍事状況と韓国の軍事作戦遂行能力を新しい環境に合うよう綿密に調べる必要がある」と述べた。

戦作権転換は当初、昨年4月に終える予定だったが、09年の北朝鮮の核実験とミサイル発射、2010年の韓国哨戒艦「天安」爆沈事件が発生し、2015年に延期された。

◇3月11日から韓米キーリゾルブ訓練=北朝鮮の3度目の核実験後、初めて大規模な連合訓練を実施する。合同参謀本部の関係者は「来月11日から21日まで、韓国の合同参謀本部が初めて主導的に計画を立て、米軍が支援する形で指揮所演習(CPX)キーリゾルブを実施する予定」と伝えた。昨年と同じく、韓国軍約1万人と米軍約3500人の兵力が参加する。また実際の野外機動演習(FTX)「トクスリ」も、米軍1万余人が参加したなか4月末まで行われる。



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