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日本で稼いだ資金で故郷に奨学金贈る在日韓国人

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

玄威憲氏が15日、青瓦台で大統領表彰を受けた後、景福宮前に立っている。

慶尚南道慶南南海(ヨンサンナムド・ナムヘ)が故郷の在日韓国人、玄威憲(ヒョン・ウィホン)氏(88)が15日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で他の32人とともに大統領表彰を受けた。「献身的な奉仕と分かち合いを通じ国家社会発展に寄与した功労」だ。青瓦台の紋様が彫られた腕時計と茶器のセットを副賞に贈られた。

南海郡二東面草陰里(イドンミョン・チョウムリ)に生まれた玄氏は、1949年に慶南警察学校を卒業し日本に渡った。金を稼ぐためだった。差別を受けながら肉体労働や古物商などあらゆる仕事をした。休まずに働いた。お金が少しずつ貯まるとすぐに不動産・ホテル業と企業運営などで財産を増やしていった。

いつも故郷を忘れられなかった彼は84年に草陰里の玄氏の家門の子女に奨学金を贈り始めた。だが、歳月が流れ奨学金を与える家門の子女は減り続けた。これを残念に思った玄氏は南海の学生全体を対象に奨学金を出すことにした。私財4億5000万ウォンを投じて94年1月5日に「玄威憲館奨学会」を正式に設立した。この基金の利子で毎年数十人の学生たちに数千万ウォンずつ奨学金を支給した。


だが、再び困難に直面した。銀行の金利が低くなり奨学金を与える学生の数を拡大するのが難しくなった。「2011~2012年に私財160億ウォンを日本から持ってきました。釜山(プサン)に7階建て、故郷に近い晋州(チンジュ)に4階建てと10階建ての店舗をそれぞれ買い入れました。奨学会の財産として登録しました。より多くの学生に恩恵を与え故郷の人材を育てたかったです」。玄氏の説明だ。

学習塾、店舗、オフィステルなどが入る3棟の建物は昨年公示地価基準で250億ウォンと評価された。奨学基金が250億ウォン以上に増えた。企業や自治体でない個人奨学会基金としては全国最大規模という。

今年の賃貸料予想収入は2億ウォン余り。すべて奨学金として支給する計画だ。昨年の94人、1億3900万ウォンより多くの学生に支援することができる。玄氏が奨学事業を始めてから支援した奨学金は8億ウォン余りで、1083人に贈られた。10年ほど前から奨学会は彼の息子の玄パクジュン氏が理事長を務め運営中だ。

彼は住民行事を開催するなど奉仕活動にも熱心だ。7年前から毎年11月に私財を投じて南海郡の高齢者を対象にしたゲートボール大会、小中高生対象の文芸コンテストを開いている。90年代半ばからは日本にある韓国の文化財返還運動も行っている。

最近は故郷で多くの時間を過ごす玄氏は、「来年1月の財団設立20周年を控え奉仕と分かち合いをさらに拡大することを考えている」と話した。「余生は海外で稼いだ金を持ってきて私たちの国と国民のために使いたいです。国があってこそ国民がいます。当然のことではないですか」。



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