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“所得世界上位国”韓国、幸せを感じるのは“世界下位レベル”(3)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
◇職業満足度、デンマーク95%、韓国76%

韓国人の主観的幸福数値が低い理由として、ディナーが選んだもう一つの点は、信頼や協同のような社会的資本の劣悪な水準だ。まず危機の状況で他人に助けを求めることができるという人の割合を調べた結果、韓国(78%)はデンマーク(97%)、米国(96%)、日本(93%)、さらにジンバブエ(82%)よりも低かった。韓国人の5人に1人は、危機の状況で助けを頼める人が誰もいないということだ。

夜道を一人で歩いても安全だと感じる人の割合はデンマーク(82%)、米国(77%)、韓国(67%)、日本(62%)、ジンバブエ(44%)の順だ。韓国人の3分の1は夜に一人で歩けば不安を感じるということだ。


人から尊重されていると考える人はデンマーク(94%)、米国(88%)、ジンバブエ(72%)、日本(66%)、韓国(56%)の順だ。韓国人のほぼ半分が周囲の人々からあまり評価されていないと考えている。他人から人格的に待遇を受けない人が生活に満足を感じて幸せを感じるはずがない。

社会的腐敗も主観的幸福に影響を及ぼす。2009年に世界銀行が評価した国家別腐敗指数によると、180カ国のうち、1位はニュージーランドで、デンマークは2位、日本は17位、米国は19位、韓国は39位だった。腐敗した国であるほど信頼レベルが低く、相手に不信感を感じるため、幸せな生活を送るのが難しい。

韓国の社会的資本に対するディナーの分析を総合すると、韓国社会は危機に直面した時、他人の助けを求めるのも容易でなく、夜に一人で歩けば不安で、尊敬を受けながら暮らすのも難しく、腐敗してお互い信じることもできないと考えている人が少なくないため、主観的幸福が満足するほどの水準に達しないのが実情だ。

こうした社会では生活の質(QOL)は高くならない。まず職業満足度が高くないことで明らかになった。職業満足比率を見ると、デンマーク(0.95)、米国(0.87)、日本(0.78)、韓国(0.76)、ジンバブエ(0.51)の順だ。デンマークではほとんどすべての国民が自分の職業に満足している半面、韓国では25%ほどが職業に不満を抱いている。

韓国人は国家に対しても満足していないようだ。国家に対する満足度を見ると、10点満点でデンマーク(7.2)、米国(6.0)、日本(5.4)、韓国(5.2)、ジンバブエ(3.1)の順となり、韓国人の半分ほどが国に不満を抱いていることが明らかになった。ディナーは、韓国人は職業と国に対してあまり満足していないため、生活の質が良くならないと分析した。

韓国社会の不幸を診断したディナーの論文は、「韓国で必要なことは、生活の質と主観的幸福を改善するための全面的な計画だ」と結論を出した。ディナーの診断と処方に同意するかどうかに関係なく、誰も信じたくない統計が2つある。一つは、2012年2月にOECDが発表したもので、韓国国民の幸福指数は加盟国32カ国のうち31位という統計だ。もう一つは1人当たりの所得が2000年の1万1292ドルから2010年には2万562ドルと1.8倍も高まったが、人口10万人当たりの自殺率は2000年の13.6人から2010年には31.2人と2.3倍に増えたということだ。2010年、韓国では一日平均42.6人ずつ、年間1万5566人が自殺し、OECD加盟国のうち8年連続で自殺率1位となった。

韓国社会は理念・世代・階層・地域葛藤に苦しみ、青年失業・非正規職勤労・早期退職など生計の根幹が揺らいでいる。ディナーの表現のように「多くの韓国人が怒り、萎れている」のが実情だ。すべての国民が人間らしくて豊かな生活を送りながら、みんなが同じく幸せになる「国民幸福時代」はいつごろ実現するのだろうか。

(中央SUNDAY第307号) 



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