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【噴水台】韓国のアジュンマ、女性でも男性でもない…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国のアジュンマ(おばさん)たちは家庭と社会を献身的に支えている。イラストは資料。

化粧をしても年齢はごまかすことはできない。 目尻のしわが過ぎた歳月を物語る。 大型スーパーのレジで一つひとつバーコードを通す50代の主婦社員。 売り場のあちこちで熱心に販促をする50代の“アジュンマ(おばさん)”社員。 商品を並べ、清掃し、フードコートで調理する50代のオモニ(母さん)社員。 韓国の大型スーパーは50代のおばさんが流す汗で成り立っている。

食堂の厨房で下働きをし、焼き肉店の鉄板を洗い、病院で看病をし、認知症の高齢者の世話をし、ビルのトイレを清掃し、家政婦として他人の家の掃除と洗濯をし、妊婦の産後ケアをし、共働き夫婦の子どもの世話をする人たちも、ほとんどが50代のおばさんたちだ。 こういうところでは40代のおばさんは最年少となることが多い。

グーグルに「ajumma」を入力して検索すれば、約55万6000件のコンテンツが表示される。 世界のネットユーザーが使用する「都市辞典(Urban Dictionary)」は「アジュンマは韓国の中年女性を意味する言葉としてよく知られているが、実際、韓国に暮らす人々にとってアジュンマは男性でも女性でもない“第3の性”と認識されている」と紹介している。 韓国に暮らす外国人のインターネットサイト「カルビチム(galbijim)」には、「我が強く、荒く、赤紫色のズボンを履き、パーマ頭をし、地下鉄で鋭いひじ鉄砲を使う、ある程度の年を取った女性がアジュンマの典型的なイメージ」と説明されている。


おばさんといえば、なぜか恥知らずのずうずうしさ、おしゃべり、がめつさ、自己中心、おせっかいなどのイメージが浮かび上がる。 恥じらいや淑やかさのような女性的なイメージとはかけ離れている。 結婚をして出産をし、子どもがある程度まで成長すれば、女性はアジュンマに生まれ変わる。 ほぼ更年期が始まる頃だ。 中島隆信慶応大教授は08年に出した著書『オバサンの経済学』で、女性がおばさんになるのは女性らしさを維持するのにかかる費用より、おばさんになることで得る便益が大きいためだと述べている。 一定の年齢に達するとおばさんに変身するというのは、経済的な観点で極めて合理的な選択ということだ。

50代の女性の雇用率(人口に対する就業者数)が初めて20代の雇用率を上回ったという。 統計庁が発表した「2012年雇用動向」によると、昨年、50代女性の雇用率は58.13%で、20代の雇用率(58.08%)を超えた。 ベビーブーマー世代の夫が職場から押し出され、子どもも就職難で仕事を見つけられない中、生計のために就職戦線に飛び込んだ50代のおばさんがそれだけ増えたということだ。 足がむくみ、肩が痛くても家族のために熾烈に生きるこの地の50代のおばさんたち。 彼女たちの献身のおかげで、私たちの家庭と社会が何とか成り立っているのではないだろうか。



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