環太平洋経済パートナー協定(TPP)時代、韓国は何を選択するのか。イラストは資料。
韓国やTPPと関係がある米国の当局者に尋ねると、韓国(または日本)はパートナーになると話すだろう。ソウルの参加は難しくないはずだ。この協定の骨組みの多くは韓米FTAから出てきた。しかしソウルは李明博(イ・ミョンバク)政権の執権期間中、これに関心を見せず、まもなく執権する朴槿恵(パク・クネ)次期大統領側もまだTPPに関心を表していない。
なぜか。韓国が貿易関係で“均衡”を保つことを望むのも、その理由の一つだ。韓米FTA1周年記念日が来月に迫っている今、ソウルは米国との関係をこのように成功的に導いたFTAを、最も重要な貿易パートナーである中国にも適用し、同じ成果を出すことを希望している。
韓国のためらいには戦略的な理由もある。米国のアジア重視政策が始まり、ソウルが米国側に傾いたと中国に疑われないかと懸念してきた。実際、米国のアジア重視政策のため、北京は「TPPは中国を排除するために計画された」という考えも抱いている。韓国は中国とFTAを締結すれば、韓半島に対する北京の公平な視点を引き出すのに役立つと考えるようになった。韓中FTAが実現する場合、北京は韓国とは成功的な貿易関係を維持するリーダーシップを強調し、北朝鮮とは限りない支援のブラックホールを見せることになる。
しかし韓中FTAとTPPの関係は一部の人たちが信じているようにゼロサムではない。一つ目、ソウルと北京の2者FTAは結局、TPPに合流されるはずだ。TPPは経済全般にわたり広範囲な商品の貿易障壁を低め、同じ基準と規則を設定する高品質FTA(韓米FTAのように)であるが、より小さな範囲の商品とサービスだけを扱う皮相的な韓中FTAはそうならないはずだからだ。
【コラム】環太平洋FTA時代、韓国の選択は?(2)
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