大統領職引き継ぎ委員会を中心に、新政権発足に向けた準備が行われている。しかし来月就任する朴槿恵(パク・クネ)次期大統領が直面する大韓民国の経済現実は明るくない。韓国銀行(韓銀)は11日、今年の韓国の年間経済成長率予測値を3.2%から2.8%に引き下げた。これは昨年末に政府が発表した成長率予測値3.0%よりも0.2ポイント低い。昨年10-12月期まで7期連続で0%台の成長に終わった韓国経済の低成長基調が今年も続くという予告だ。
低成長の暗い影がすでに経済のあちこちに見える。就業者が30万人を下回り、雇用不振と青年失業の憂慮が現実化している。企業投資と家計消費も減り、長期不況とデフレの悪循環に陥るかもしれないという不安感まで漂っている。こうした中、日本の安倍政権の無期限量的緩和政策で始まったウォン高は、韓国経済を支えてきた輸出部門の競争力まで急速に落としている。さらに、家計負債の増加と住宅価格の下落は韓国経済を抑えつける常時リスク要因になっている。朴槿恵政権は祝福どころか、多くの経済的な悪材料を抱えたままスタートすることになったのだ。
問題は、昨今の低成長基調が短期間に克服されるものではないという点だ。グローバル金融危機と欧州の財政危機による世界的な景気低迷が当分続くと予想されるうえ、国内の少子高齢化が招いた構造的な成長動力の減退も重なっている。こうした状況で朴槿恵政権が低成長基調を一気に逆転させるのは現実的に難しい。低成長はむしろ、朴次期大統領が約束した公約と新政権が構想する野心に満ちた各種政策を難しくさせる可能性が高い。成長なしに雇用が増える見込みはなく、庶民の生活が向上する余地もない。福祉需要は予想以上に増え、財源を確保する税収基盤は弱まるだろう。
こうした状況で朴次期大統領と業務引き継ぎ委員会が真っ先にするべきことは、暗鬱な現実を冷静に直視することだ。低成長が当分避けられなければ、こうした現実認識に基づいて政策実現の可能性と優先順位を決めなければならない。税収不足で福祉財源の確保が難しければ、率直に国民に実情を知らせ、現実的な代案を提示しなければならない。それと同時に、未来の成長動力をどこでどう見いだすのかについて明確なビジョンを示す必要がある。そうしてこそ国民が納得し、目の前の苦痛に耐えることができる。そこに必要なのが共感と疎通能力だ。
低成長という現実は、朴槿恵政権が避けられない条件であり、必ず取り組まなければならない課題だ。しかし低成長は永遠に克服できない宿命ではない。韓国経済を低成長から脱却させられるかどうかに、朴槿恵政権の成敗と大韓民国の未来がかかっている。
低成長の暗い影がすでに経済のあちこちに見える。就業者が30万人を下回り、雇用不振と青年失業の憂慮が現実化している。企業投資と家計消費も減り、長期不況とデフレの悪循環に陥るかもしれないという不安感まで漂っている。こうした中、日本の安倍政権の無期限量的緩和政策で始まったウォン高は、韓国経済を支えてきた輸出部門の競争力まで急速に落としている。さらに、家計負債の増加と住宅価格の下落は韓国経済を抑えつける常時リスク要因になっている。朴槿恵政権は祝福どころか、多くの経済的な悪材料を抱えたままスタートすることになったのだ。
問題は、昨今の低成長基調が短期間に克服されるものではないという点だ。グローバル金融危機と欧州の財政危機による世界的な景気低迷が当分続くと予想されるうえ、国内の少子高齢化が招いた構造的な成長動力の減退も重なっている。こうした状況で朴槿恵政権が低成長基調を一気に逆転させるのは現実的に難しい。低成長はむしろ、朴次期大統領が約束した公約と新政権が構想する野心に満ちた各種政策を難しくさせる可能性が高い。成長なしに雇用が増える見込みはなく、庶民の生活が向上する余地もない。福祉需要は予想以上に増え、財源を確保する税収基盤は弱まるだろう。
こうした状況で朴次期大統領と業務引き継ぎ委員会が真っ先にするべきことは、暗鬱な現実を冷静に直視することだ。低成長が当分避けられなければ、こうした現実認識に基づいて政策実現の可能性と優先順位を決めなければならない。税収不足で福祉財源の確保が難しければ、率直に国民に実情を知らせ、現実的な代案を提示しなければならない。それと同時に、未来の成長動力をどこでどう見いだすのかについて明確なビジョンを示す必要がある。そうしてこそ国民が納得し、目の前の苦痛に耐えることができる。そこに必要なのが共感と疎通能力だ。
低成長という現実は、朴槿恵政権が避けられない条件であり、必ず取り組まなければならない課題だ。しかし低成長は永遠に克服できない宿命ではない。韓国経済を低成長から脱却させられるかどうかに、朴槿恵政権の成敗と大韓民国の未来がかかっている。
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